小鉢ひろかの旬だより

No.9 日本の夏と、世界のとうもろこしの楽しみ方

とうもろこし畑の姿を見るとなぜか、ザワワ〜と歌いたくなるのは私だけでしょうか?(本来はサトウキビ畑。)

缶詰のコーンではなく、1本丸々のとうもろこしには「夏の思い出」と呼びたくなる、ノスタルジックさを感じます。ワクワクと懐かしさをくれる、みんな大好き!今日は「とうもろこし」が主役です。

驚き!世界のとうもろこしの食べ方

夏の思い出なんて言いましたが、実はとうもろこしは世界三大主食の一つ。夏限定の食べ物ではありません。とうもろこしを粉状にし、薄く焼いたトルティーヤ(メキシコ)、おかゆのように練ったポレンタ(イタリア)など、南米、アフリカ、欧州などで食べられています。私自身、学生時代イタリア料理のお店でアルバイトをしており、お店の名物のポレンタが大好きでした。みなさん、食べたことありますか?食パンの香ばしい耳のような甘みと香りがあり、ソースと一緒にからめて食べると絶品。見つけたらぜひ食べてみてください、オススメします。

東京都教育員会 【図解】世界の「主食」分布MAPより

主食として食べられるということは?

とうもろこしの主栄養素は糖質です。同じ重量で比較すると、ご飯の半分量の糖質が含まれます。糖質=太る!?と思った方、ちょっと待った!とうもろこしは、食物繊維が豊富。便秘予防に効果的で、糖質代謝を助けるビタミンB1、むくみ防止のカリウムなどその他の栄養素も豊富。

朝ごはんのパンの代わりに、おやつのお菓子の代わりに…など、野菜の枠を超えて楽しめるのがいいですね。

小さなコツでとうもろこしの栄養UP!

とうもろこしの粒の付け根(=胚芽)には、オレイン酸やリノール酸など動脈硬化予防になる必須脂肪酸が豊富に含まれています。包丁で実を削り落とすより、親指の腹で削ぐように回しとるとより栄養満点に◎。とうもろこしを縦に切り、実に沿って親指を右にぎゅっと倒すと、とうもろこしがきれいに取れますよ。

とった実は、長芋と一緒に焼いてはいかがでしょうか。モチモチしていて、おやつにも晩酌のつまみにもぴったりです。


とうもろこしのヒゲにはカリウムがたっぷり。ヒゲは一緒に炒めたり、ごはんと炊き込んだりも可能。乾燥させてお湯を注げば、コーン茶に。むくみ予防に効果的です。ヒゲも一緒に揚げ焼きにして簡単かき揚げがおすすめです。ヒゲが絡むおかげで、形がまとめやすいです。

水溶性のビタミンB1は通常茹でている間に流れてしまいますが、とうもろこしのビタミンB1はデンプン層に包まれているので失われにくい!どんな調理法でも安心ですね。ビタミンB1は豚肉に豊富に含まれており、エネルギー代謝を助ける栄養素!夏バテしたときなど、代謝をスムーズに回してくれる救世主なので、積極的にとりたい栄養素です。 塩茹でが定番ですが、小さじ1/2とたっぷりの山椒と一緒に焼くと、ぐんと大人のおつまみに。写真では一緒にインゲンを焼いて仕上げています。

とうもろこしは買ったらすぐ食べよう

とうもろこしは、なんといっても鮮度落ちが早い野菜です。
収穫した瞬間から味が落ちてしまうので、基本は買ったらすぐ加熱しましょう。火を通しても、冷蔵庫で3~4日は保存可能なのでご安心を。実をほぐして冷凍すれば、夏の香りも一緒に閉じ込めたMY冷凍コーンができます。チャーハンやハンバーグの具材として、使いやすいですよ。日本のとうもろこしは旬が夏だけ。おいしい時期にたくさん堪能しましょうね!

 

次回の特集は「オクラ」家庭菜園のオクラも収穫真っ盛りでしょうか?

また来週も、月曜朝6:00にお会いしましょう。

 

小鉢 ひろか 副菜料理家/管理栄養士

instagram: https://www.instagram.com/kobachi_hiroka/

☆今回特集したとうもろこしも入った、「まつのFresh!宅配」はこちらから

夏野菜の最新記事