小鉢ひろかの旬だより

No.8 甘くておいしい枝豆を食べたい!2つの方法とは?

関東は梅雨明けが発表され、太陽が主役の夏がやってきました!皆さんの地域はどうですか?

 

太陽と野菜は仲が良さそうに見えて、実は絶妙な距離感が必要な関係です。

野菜には、直射日光を好む「陽性植物」、半日陰から日陰を好んで直射日光があたると葉焼けをおこしやすい「陰性植物」、それに中間的な「半陰性植物」があります。

例えば、トマト、なす、ピーマン、きゅうりなど王道の夏野菜達は陽性野菜なので、梅雨明けしたこれからがおいしくなる時期ですが、ニラ、三つ葉、クレソン、大葉などは陰生植物なので日が強すぎると育ちにくい。天気が変われば野菜の種類が変わる、こうやって「旬」という野菜の季節が出来上がっているんですね。

枝豆のおいしさは買い物で決まっている!?

今週の特集は枝豆!

枝豆は「鮮度が命」の野菜です。私の実家では、お湯を用意してから枝豆を収穫しにいくほどこだわりが強い(強すぎる?)家でした…。

とれたてがおいしい秘密はなんでしょうか?

野菜は収穫後も呼吸をしています。呼吸をすると「ショ糖」という甘みのエネルギーが消費されます。根や葉がないので、収穫後は新たなショ糖が作られないのに、呼吸によりショ糖は減っていくばかり…。

とれたてがおいしい秘密は、ショ糖が一番残っているからなのです。野菜が生き物であることがよくわかりますね。しかも、枝豆の呼吸量は他の野菜よりもはるかに多い!だから、特に枝豆は鮮度が大事と言われるのです。

 

おいしい枝豆を食べるには、何より買い物が大事です。

①「とれたて」の文字を見たら即買いましょう!

②枝付きがオススメ。枝がついていることでショ糖の減りが抑えられます

③買ったらすぐにゆでましょう。置けばおくほどショ糖が減ってしまいます

枝豆の産地、新潟県のスーパーを視察した際に朝採れたての枝豆が枝付きで山のように積んであるのを見て驚いた思い出があります。「おいしい」は買い物で決まる、買い物上手は料理上手です!新鮮な枝豆を見つけたら、迷わずぜひ買ってみてください。

 

調理で枝豆をおいしくする方法

とはいえ、産地でない限りとれたて・枝付き枝豆にはなかなか出会えません。そこで、とれたてでなくともおいしさを倍にする調理方法をお伝えします。

それは「蒸し焼き」

とれたて枝豆には「ショ糖」が多いとお伝えしましたが、加熱により「麦芽糖(ばくがとう)」という糖を増やすことが可能です。この麦芽糖は酵素によって増やすことができ、酵素は50℃~70℃の間で活発に働きます。塩茹では、沸騰したお湯に入れるので一気に熱が加わりますが、蒸し焼きは徐々に豆に熱が伝わっていくため、酵素が長時間働くため甘みが強くなるんです。

蒸し焼きの方法は、洗った枝豆をフライパンで少し炒めふたをして5~10分(途中で上下を返しましょう)焼いたら完成!簡単に枝豆の甘さをUPさせる魔法です。

少し手間ですが、枝豆の先端を切っておくと味が入りやすくなっておすすめです。

塩蒸し焼きもいいですが、私は山椒や一味唐辛子をふりかけて仕上げるのが好きです。指までおいしく仕上がります。

たくさん加熱したら、さや付きのまま冷凍してもよし、実をとって保存すればチャーハンや、味噌汁などちょっとした具材としても活用できます。にんにく、唐辛子、ナッツなどと一緒に炒めておつまみにすると、スナック感覚で止まらない味わいのおつまみが完成です。たっぷり作って作り置きしておくのもいいですね。

お酒と枝豆のおいしい関係

枝豆はメチオニン、ビタミンB1、ビタミンCとアルコール分解を助ける働きのある栄養素をたくさん持っています。枝豆をつまみにお酒を飲むのは理にかなっている!

夏のお酒には枝豆を合わせ、おいしくて体想いな夏をお過ごしください。

 

 

次回の特集野菜は「とうもろこし」

また来週も、月曜朝6:00にお会いしましょう。

 

小鉢 ひろか 副菜料理家/管理栄養士

instagram: https://www.instagram.com/kobachi_hiroka/

☆今回特集した枝豆も入った、「まつのFresh!宅配」はこちらから

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