小鉢ひろかの旬だより

No.18 まとめ焼きと冷凍が正解!さつまいもを甘くする方法

スイーツ界でも大ブームのさつまいも。お弁当に入っていると、デザートが増えたような、得した気持ちになったものです。大好き、甘いさつまいも。

もし、甘くないさつまいもを買って失敗した、という経験があるとすれば、それは食材のせいではありません。もちろん、品種や生産者さんにより蜜の入り方は違いますが、さつまいもの甘みを決めるのは火の入れ方。つまり、完全に料理人による差です。

私は普段、「旬食材は何もしなくてもおいしいですよ〜」と、素材の味についてお話ししていますが、さつまいもだけは違う。素材の味+料理をするあなたの力が必要です。だからこそ、今週はさつまいもの加熱方法をじっくり紹介します。自然な甘みを引き出し、砂糖なしでもあま〜い味を作り出してください!

さつまいもの甘味の正体は?

さつまいもの甘味は、さつまいものでんぷん質が酵素によって麦芽糖に変わることで出てきます。酵素による反応だ、というのがポイントです。

ご存知の通り、酵素は生き物ですので熱を加えすぎると死んでしまいますし、冷たすぎると反応しない。酵素が一番心地よく働く温度をなが〜く保てると、たくさん麦芽糖が生成され甘いさつまいもになります。

さつまいもの加熱は70℃前後が良いとされています。例えば、電子レンジは一気に温度が高まるため、ゆっくり加熱したものに比べ、甘味は1/8程度とも言われています。スイートポテトを作ろうと思って、時短でレンチンなんぞしようものなら、どれだけの砂糖を加えなければいけないでしょうか。。(汗)

では、じっくり加熱する方法とはどんなものがあるでしょう。

これさえ知れば間違いない!甘いさつまいもの蒸し方

オーブン(トースター,魚焼きグリルでも可)
さつまいもはアルミホイルに包み、160~180℃のオーブンで1時間〜焼く。
トースターや魚焼きグリルの場合は、弱目の火加減で30分〜ご調整ください。


②フライパン
フライパンにさつまいも、水(50ml)を入れて水を沸騰させ、ふたをして弱火で30分〜加熱する。10分ごと上下を返し、水がなくなって焦げないようにご注意ください。
ふたの重い鍋をお持ちの場合は、鍋の方がおすすめです。(ル・クルーゼやストウブなど)


③電子レンジ
濡らしたキッチンペーパーを2枚重ね、さつまいもを包み、さらにラップで包みます。600Wのレンジで1分加熱し、200W(もしくは解凍モード)で8分〜加熱する。

④炊飯器
炊飯釜にさつまいも(できれば2~3本),水100mlを入れて通常炊飯する。大きさにより、固い場合は再度炊飯ボタンをポチッとしてください。

⑤茹でる
さつまいもはお好みの大きさに切って水にさらす。鍋にさつまいもが浸るぐらいの水を入れ、中火で沸騰させる。沸騰したら弱火にして、軽くぽこぽこする優しい沸騰を保ちながら10分〜加熱する。

《ポイント》
・さつまいもの大きさに合わせ、加熱時間はご調整ください
・切ったさつまいもより、丸のまま加熱した方がふっくら仕上がります。大きすぎる場合は、2~3等分に切ってOKです
・竹串がすっと通ったら、加熱完了です!

まとめて加熱で冷凍が正解!

とはいえ、ゆっくり加熱するのは時間もかかって面倒ですよね。上記の方法は、どれもこれも30分は時間がかかる。。そんなときは、焼き芋の状態で冷凍してしまいましょう!どうせやるなら一緒の手間です。どうせ食べるときは加熱が必要なのだから、まとめてじっくり加熱し、いつでも食べられる状態でスタンバイさせるのが正解です。

冷凍するときは、使いやすい大きさに切り、ラップに包んで密閉袋に入れて冷凍しましょう。1ヶ月ほど日持ちします。おかずにもよし、小腹が空いた時の冷やし焼き芋としてもぴったりです。

さつまいもは土つきで1ヶ月、スーパーなど綺麗に洗浄済みのものは、日持ちは1週間と言われています。とすれば、さっさと買ったら加熱しちゃた方がいい。私のおすすめは、オーブンや魚焼きグリルなどでじっくり焼く方法です。自分で焼き芋ができた!という幸福をぜひ味わってみてください。

じっくり加熱できたさつまいもを生かすレシピは、こちらをご参考ください。

 

 

次回の特集は、「産地視察レポート」です

また次回の更新で、月曜朝6:00にお会いしましょう。

小鉢ひろか 社会派料理コンサルタント

HP: https://kobachi-hiroka.com/

 

☆今回特集したさつまいもも入った、「まつのFresh!宅配」はこちらから!

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