小鉢ひろかの旬だより

No.4 とれたての魔法を知ろう!今なら出会える国産パプリカ

週末は世界三大料理の一つ、トルコ料理を食べてきました。

中でも、ズッキーニ、ジャガイモ、パプリカ、 ナス、人参など夏野菜を素揚げし、トマトソースとヨーグルトソースを重ねる「シャクシュカ」が絶品でした…!野菜は薄切りにして層にし、トマトにヨーグルトの風味を重ねる発想に感動。

シャクシュカは、第一回目のコラムでもお伝えした「切り方を変える」「風味を加える」でいつものトマト料理を完全に別の料理に変身させていますね。外食は自分の発想を広げるチャンスがたくさん。50m先も新しい発見の旅になるチャンスが待っています。同じお店もいいですが、ちょっと冒険した外食もおすすめですよ。

地産地消がおいしい訳

今週の特集は、パプリカ。

トルコ料理にもたっぷり使われていた野菜ですが、日本の場合、パプリカのほとんどは海外産。6割が韓国産、その他ニュージーランド、オランダなどのものが多いです。

ビタミンのエースとも呼ばれる、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEを豊富に含み、抗酸化作用から美肌や老化予防、血流改善などの効果が期待できるパワーのある野菜です。例えば赤ピーマン100gあたりのビタミンCは170mg、レモンのビタミンC 50mgと比較しても、いかに栄養素を豊富に含んでいるかがわかります。

しかし、どうしても収穫後、長時間の輸送による栄養素の減少は否めません。また、海外から輸出して運ぶための環境負荷を考えると、国産が出回るこの時期は地産地消を意識したいですね。とれたてパプリカは、味わいはもちろんのことみずみずしさにも驚きます。

地産地消は「味」「栄養」「環境負荷」の3つの良さがあります。舌で感じるおいしさだけでなく、私のコラムを読んで知り得た栄養やサステイナブル視点の”情報”のおいしさを足して、今が旬のパプリカ、ぜひ味わってみてください。

どう食べる?パプリカのおすすめの食べ方

みずみずしい完熟パプリカは、甘くてそのままでもおいしいですが、今日は歯応えを生かしたレシピという地図をご紹介します。

シャキシャキの食感を生かす「ピクルス」。夏野菜は生食できるものが多く、酸味による疲労回復効果も期待できるので夏にぴったりの食べ方です。今回は、梅酒に漬け込んだ「梅酒ピクルス」をご紹介。ちょうど青梅が出回る時期ですね。同じ季節においしくなる食材は相性がいいんです。梅酒 50ml、水 大さじ2、酢 大さじ2、砂糖 大さじ1/2、塩 小さじ1、ローリエ 1枚。サッと調味料を加熱し、野菜を漬け込みましょう。アルコールは残ったままなので、召し上がる際はお気をつけください。冷たく冷やして、1品目のおつまみに最高です。

トースターでじっくり焼いて甘みを引き出したパプリカは、ミニトマト、にんにく、オリーブオイル、塩を合わせてアヒージョ風に。トマトの旨味溢れるソースにパンを合わせ、ブランチや洋食の1品におすすめです。

定番の揚げ浸しは、柚子胡椒で爽やかに仕上げるのが我が家の夏の定番です。炒めたり揚げたりする調理法はパプリカに豊富に含まれるβ-カロテンの吸収率を高めます。少し皮に焦げ目がつくように焼くと、皮が柔らかくなり調味料との馴染みがよくなり味も入りやすく。作り置き可能なので、冷たく冷やしてそうめんの具材や、肉や魚の付け合わせにピッタリです。

価格以上の情報に目を向けよう

買い物中はどうしても価格に目がいきがち。節約も大切ですが、安いには理由があります。価格に惑わされず、お店の出す別のシグナルに注目しましょう。海外産の多いパプリカが国産に変わる「産地の変化」も然り、例えば「売り場の違い」もお店からのおいしいサインです。店頭でメインで特集される時は味や品質が良く、リピーターを得るための味に自信がある証拠の場合も。POP(ポップ)と呼ばれる店頭広告には、お店の人の一言が付け加えられている時もあります。シグナルを読み取って、おいしい買い物ができれば、料理はもっと楽になります。

「まつのFresh!宅配」は、毎週出荷の直前に会議を行い中身を決めています。プロフェッショナルの「今」が詰まった野菜を買うのもおいしい買い物の一つ。冒険の外食のように、いつもと違う冒険の買い物をどうぞ楽しんでみてください。

 

来週の特集は「ズッキーニ」

また来週の月曜朝6:00に会いましょう。

 

小鉢 ひろか 副菜料理家/管理栄養士

Instagram:https://www.instagram.com/kobachi_hiroka/

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