ベジフルサポータージャーナル

北海道日本一のハスカップで町おこし!厚真町「山口農園」

まつのベジフルサポーターレポート

北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子です。

今日は北海道を代表するワイルドベリー、厚真町産ハスカップをご紹介致します。
ハスカップ
ハスカップの和名は「クロミノウグイスカグラ」。古くからアイヌ民族の大切な栄養源として珍重されてきました。ハスカップはアイヌ語の「haska(o)pハシカプ」に由来しており、「枝の上に沢山なるもの」という意味があります。ハスカップの群生地、勇払原野で厳しい自然環境に耐えながら、独特に進化し適応してきました。

ハスカップの作付面積日本一を誇る厚真町。海のミネラル分を含む土壌と、山々の恵みである厚真川系の清らかな水が育む自慢のブランド米「厚真米」でも有名です。

今回、厚真町「ハスカップファーム 山口農園」代表 山口善紀さんにお話を伺いました。山口さんは長年ハスカップの選抜育種を行い、2009年に「ゆうしげ」「あつまみらい」を品種登録。3.3ヘクタールのハスカップの圃場には、自然栽培畑、観光農園用の畑を含めて5000本もの木が植えられ、販売用のハスカップ苗木の栽培も行われています。

山口農園はハスカップ栽培を始めてから今年で40年。昨年、「第10回コープさっぽろ農業賞 北海道知事大賞」を受賞されました。

選抜育種の苗木を町内の生産者に販売し、木を増やすことを許可するなど、厚真町を日本一のハスカップ産地にする情熱が認められた、栄えある受賞となりました。加工品や移動販売車などの六次産業化、ハスカップの自然栽培など、様々な取り組みも行っています。

山口さんの産地を巻き込んだ大きな取り組みに農協と厚真町も動き、町内の生産者にハスカップ苗木代の一部を助成がはじまるなど、地域一体となってハスカップ産地づくりが行われています。

山口さんはサラリーマン時代、ふるさとである厚真町が道外ではあまり知られていないことに気付き、就農された時に、厚真町を「日本一のハスカップの産地」として1番を目指すと決意。山口さんの熱意に、周りの支援や助言もあって、今では厚真町の生産者約400軒中104軒が厚真町産ハスカップの栽培に取り組んでいます。

厚真町産ハスカップの特徴を山口さんにお聞きすると、「他の産地と明らかに違うのは、厚真町のハスカップは、生食で買って頂くために生産する、品質にこだわった特別な産地です」とのこと。

他の産地である美唄と千歳は、主に製菓のメーカーが使用する「加工用」のハスカップの生産が多いとのこと。厚真町は、苫小牧近郊で昔から野生のハスカップを食べる文化が根付いていたため、そのニーズに合わせて、苫小牧市民が食べる「生食用のハスカップ品質」にこだわって生産と改良を重ねてきたそうです。

ここ山口農園で品種の選抜と育種が重ねられ、甘さが強く美味しい生食用の厚真町産ハスカップが量産されるようになり、2009年には「ゆうしげ」と「あつまみらい」が優れた品種として新たに登録されました。

傷つきやすく繊細なハスカップを生食で流通させるために、皮がしっかりしていて潰れにくい品種を選抜。品質の高さにもこだわり、特A大、特A、A品、B品と、ほかの産地にはない規格を4つも設けています。苫小牧のスーパーでは、季節になると厚真町産のハスカップが並びますが、これは道内でも苫小牧近郊ならではの光景です。

20品種に選抜され、大切に育てられたハスカップの圃場を案内して頂きました。木の大きさや形、果実の味や酸味、甘さにも品種によって個体差があります。

山口さんが品種登録した「ゆうしげ」と「あつまみらい」、それぞれの特徴を伺いました。どちらも特A大でありながら糖度12度以上の規格のものを選果しています。(それ以下のものは普通のハスカップとして出荷)「ゆうしげ」は、酸味が少なくて濃厚な甘さが楽しめる品種。

「あつまみらい」は、ハスカップらしい爽やかな酸味で甘酸っぱさがスイーツに添えた時よく合う品種。花のついたところに「ひげ」が沢山生えているのも特徴です。
このほか品種登録されてはいませんが、丸い形がかわいらしい品種「りんご」。形のいい「アーモンド」、やわらかい酸味の「ゆうか」や小さい果肉と甘い「A坊(えーぼう)」と呼ばれているハスカップもあります。A坊は酸味が少なくお子さんでも食べやすいため、苗木としてご家庭でも楽しめるような品種です。
木によって熟度も異なるそうで、木に札を付けて品種ごとに目印を付けることで、効率的にリレー出荷されているそうです。

今年は収穫期に雨の日が続き、7月上旬の大雨で大切なハスカップがかなり落ちてしまいました。木についている果実も相当傷んでしまったため、今年は生での販売をやむなく断念。今後は受注分の冷凍用ハスカップの収穫と選果に取り組みます。来期に向けた準備は間もなく始まりますが、山口農園にまた豊かな実りが訪れることを願うばかりです。

ハスカップは、2つの花から1つの果実が出来ます。これはスイカズラ科の特徴とのこと。果実先端の花が2つ付いていた部分から皮を割ると、2つの実が薄皮につつまれて、ハート(心臓)形に並んでいるのがわかります。この形から、ハスカップは「愛の果実」と呼ばれ、心臓にいいとされてきたそうです。

ハスカップは、薬学の方面からも研究が進められています。厚真産ハスカップ研究チームの調査では、抗酸化や抗肥満化、老化をブロックする抗糖化、アンチエイジング、抗菌・免疫力を高めるなどの効能が期待されます。厚真町厚真産ハスカップブランド化推進協議会が小冊子で分かりやすくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

山口農園から生のハスカップをご提供頂きましたので、早速「ハスカップのヨーグルトパフェ」にして頂きました。

ハスカップのヨーグルトパフェ

【材料】
・ハスカップ ・はちみつ ・ミックスナッツ ・ヨーグルト(ここではカスピ海ヨーグルト) ・グラノーラ ・ミント 各適量

【作り方】
・グラスに一番下からハスカップ、カスピ海ヨーグルト、ナッツ、ヨーグルト、グラノーラの順に材料を重ねます。
・トッピングにハスカップ3粒とミントを添えます。

甘酸っぱくてジューシーなハスカップは、カスピ海ヨーグルトやミックスナッツとベストマッチ。中のハスカップの粒が優しく弾ける食感も楽しめます。仕上げにハチミツを少しかけて、自然な甘さも加えています。夏らしくさっぱりしていて、とても美味しいハスカップの食べ方ですよ。

ハスカップの収穫期間は短く、夏の7月がピークで3〜4週間で終わってしまいます。機会がありましたら、ぜひ厚真町「ハスカップファーム 山口農園」のハスカップを生で召し上がってみて下さい。爽やかな風味は、北海道の思い出の味になること間違いなしですよ。

北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子でした。

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