ベジフルサポータージャーナル

北海道真冬が最盛期!伊達野菜「わさび菜」

まつのベジフルサポーターレポート

北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子です。

畑が雪の下になる1月。真冬のシーズンを迎えている北海道ですが、全国的にも生産量が落ちて、生の野菜を頂く機会が少なくなりますよね。

そんな季節に嬉しい伊達市の冬野菜、シャッキシャキで新鮮な「わさび菜」をご紹介致します!わさび菜は、からし菜の中から選抜固定、育成された品種で、わさびに似たピリッとした辛みが特徴です。

北海道伊達市は、四季を通じて温暖で雪の少ない気候、水はけのよい火山灰土壌を活かし、多品種多品目の野菜を生産するエリア。他地域より一足早く収穫を行う春早出し野菜や、冬はハウス栽培によって安定して冬野菜を出荷できる道内有数の産地です。

伊達市は豊かな資源と温暖な気候に恵まれた噴火湾にも面していて、水産業でも栄え、帆立貝の養殖や鮭やカレイ漁も盛んに行われています。

美味しい食材の宝庫である伊達市は、「伊達野菜」として真冬に野菜が栽培できるエリアという地域ブランディングが確立されています。私も冬野菜の時期に是非伺いたいと思っていました。
1月初旬、伊達市 尾川農園のわさび菜ハウスを訪ねました。見せて頂いたハウスは、10月後半に定植され、収穫期を迎えていました。5棟のビニールハウスで、12月中旬~2月いっぱいまでわさび菜、夏はチンゲン菜をメインに栽培しています。

尾川農園 尾川圭延さんにお話を伺いました。奥様とお二人で農業を営んでいます。
優しく理知的な尾川さんが、わさび菜について分かりやすく教えて下さいました。

ハウス内は冬でも日光が入ると暖房を使わなくても20℃くらいになります。ハウスの窓を開閉し、温度と湿度を細かくコントロールしながら生育させ、1シーズンに1ハウスあたり2,500袋。5棟で12,500袋を収穫。

冬にわさび菜を栽培する尾川さんのこだわりは「冬場は出来るだけ寒さに当てて、甘みを出すというのがこだわりです。」わさび菜は季節によって味が異なり、夏場のものはピリッという辛さがかなり強いとのこと。旬の冬に甘くて美味しくなる野菜なのですね。

「冬に暖房を使わず、農作物、特に葉物を作れるのが、伊達市の魅力だと思います。」と尾川さんはおっしゃいます。真冬の雪が一番深い時期にも、道内の他の地域に比べて明らかに雪の量が少なく感じる伊達市。天気の良い日も多く、外は雪が積もっている取材日にも、ハウス内はコートが要らないほどの春の陽気でした。ハウス自体、二重の構造ですが気温が下がる夜には、野菜を覆うビニールのトンネルを掛ける三重構造だけで野菜を作ることが出来ます。

採れたてのわさび菜を食べ比べさせてもらいました。自然な甘みがあり爽やかな辛さがクセになります。

ギザギザとした大きな葉は柔らかく、葉面はちりめん状に縮んでいるわさび菜。葉によって形状が少し違うのに気が付きました。中から出てくる刻みが強いのが若い葉で、外側の刻みが少ない丸い葉は先に育った(古い)葉です。

「味も少し違うんですよ。」若い葉のほうがわさび菜のピリッとした辛さが先に来て、一方で丸い葉の方が甘みを感じやすいとのこと。若い葉のみを出荷される農家さんもいらっしゃるそうですが、冬に甘みが出やすいわさび菜の魅力を生かし、尾川農園では外側の葉も入れて出荷しています。

土作りについてのこだわりをお聞きしました。「余計なものを入れないように栽培することを心がけています。堆肥は入れたことがなく、単肥を選んで季節や肥料の残り具合などを見ながら使うようにしています。土壌診断で肥料の成分を知り、減る肥料分だけ与える無駄がないような土作りを行っています。」

道の駅用に小松菜と水菜も少量で作られています。

ちょうど取材日は、わさび菜と水菜をセットにしたサラダセットを道の駅に初出荷された日でした。食卓に嬉しい組み合わせですね!

冬はわさび菜、夏はチンゲン菜の種蒔きから作付け収穫まで、年中農作業を行う尾川農園。夏場のチンゲン菜は、1カ月にハウス1作を収穫するなど、わさび菜を含めて1年でハウス1棟7~8回もの作付けを行っています。

就農して7年目の尾川さん。農業をやりたいと思ったのは、まず「伊達市に移住したい」と思ったことがきっかけ。札幌でのサラリーマン時代、仕事で冬に伊達市を訪れ、雪が少ないことに驚いた尾川さん。移住したいと思ったことから、農業の世界に入りました。

新規就農して1年は伊達でわさび菜を栽培する農家さんの元で研修。その後も研修先の農家さんに時々畑を見に来てもらうなど、周囲の協力もあったそうです。「人に恵まれていたと思います。」と尾川さん。

今後の夢やチャレンジについてお聞きしました。「わさび菜や水菜のような火を通さないで食べられる野菜は、冬は北海道内では少ないですよね。冬も生の新鮮な野菜を食べようというのを、JAさんと協力して北海道内に広めたいという夢はあります。」

真冬にも生産が続く尾川さんに刺激され、これまで冬には休んでいた生産者達が野菜を作り始め、道の駅に出荷される野菜の種類が年々増えているとのこと。冬に道産の生野菜を食べる機会が更に増えると嬉しいですね。

歯ざわりのよい尾川農園のわさび菜は甘さも強いので、生食がおすすめです。レタスや水菜の代わりなど、様々なお料理にアレンジして合わせることが出来ます。

「わさび菜とホタテ、グレープフルーツのサラダ にんじんドレッシング和え」

程よい辛さもありつつ甘さのあるわさび菜は、伊達でも獲れる帆立貝、さわやかなグレープフルーツとも相性ぴったりです。伊逹市産のにんじんをすり下ろし、お酢とオリーブオイルと塩こしょう、砂糖を加えた自家製ドレッシングで美味しく頂きました。

「わさび菜&ローストビーフ丼」

大好物のローストビーフ丼にたっぷりわさび菜をのせました。彩りもいいですし、ピリッとしたわさび菜の辛さがローストビーフにぴったり。甘めの玉ねぎソースがわさび菜にマッチ、甘辛でクセになりますよ。北海道にお住まいの皆様、伊達野菜のわさび菜を見かけましたら、是非手に取ってみて下さいね。

北海道のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエの福島陽子でした。

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