小鉢ひろかの旬だより

NO.22 甘みが倍に?冬の長ねぎの楽しみ方

スーパーからの帰り道、長ねぎがスタイリッシュに持ち帰れないのが悩みです。背負ったリュックの後ろから、アンテナのようにピーンと1本突き出て、なんだか愛おしいけど恥ずかしい。

同じお悩みの方が多くいらっしゃるようで、ネット上で様々な解決策が見つかりました。中でも「エコバッグ忘れたんだな」と思わせない、ネギをそのまま持ち帰る方法 に笑ってしまい、いつかやりたいなぁと保存してしまいました(笑)。

旬の買い物をお伝えしている私ですが、ねぎだけは旬関係なく年中常備したいほど好きな野菜。薬味で終わらせない、本当においしいねぎの食べ方を今日はご紹介しましょう!

風邪にはなぜねぎがいい?

関東では白い部分が多い「根深ねぎ」、関西では緑の部分が多い「葉ねぎ」が主流です。地域によって品種が違うので、ねぎの太さや味にも違いがあります。(写真は関東で多い根深ねぎ)

ねぎは香味野菜と呼ばれるほど、香りが特徴の野菜です。中華ではねぎの香りを移したねぎ油もありますね。このねぎ独特の香りと辛味成分は硫化アリル(アリシン)と呼ばれる成分によるもの。強い殺菌効果や疲労回復効果があります。さらに、ねぎにはカロテンやビタミンCなど、抗酸化作用のある栄養素があるので、「風邪にはねぎがいいよ」と言われることが多いのです。

このねぎの抗酸化作用、加熱や冷凍では失われにくいのですが、唯一乾燥で50%も低下します。冷蔵庫で保存するときには、ラップにくるんだり袋に入れるなど、乾燥しないよう注意しましょう。

白と緑で甘さが倍違う?!あま〜いねぎの作り方

長ねぎは、緑の部分と白い部分で糖度が違います。特に、加熱するとその差は歴然!白い方が何倍も甘くなります。少量の油で、じっくり焼くとフルーツの糖度ほど甘みがでます。しっかり焼き色をつけたら最後はポン酢に漬け込むと、冬のご馳走が出来上がりです。

オリーブオイルとにんにく、輪切りにしたねぎを10分ほど煮込むと和風アヒージョが出来上がり。油の中でじっくり加熱されたねぎが甘くて絶品です。パンにつけて、お酒のあてにどうぞ。

焼き鳥のねぎまのように、ねぎだけを串刺しにしてトースターで焼くのもおすすめです。ある程度火が通った後に甘辛い味噌をつけ、もう一度焼くとねぎはホクホク、味噌は香ばしい何度も食べたい1品に。焼き鳥のサイドメニューで定番になってもいいんじゃないかと思うほど、焼いたねぎっておいしいんです。

食べるねぎソースとして、湯豆腐やお肉、サラダのドレッシングとしても万能なねぎソースはいかがでしょうか。ねぎ塩レモンと、よだれダレソースの2種類です。野菜嫌いな方も、いつも間にかねぎ1本食べちゃった!と思うほど、みんなに愛していただけるソースだと思います。

トッピングとしての長ねぎもいいですが、長ねぎは主役にしても本当においしい。甘くなった冬のねぎを、ぜひ今のうちにご堪能ください。レシピの詳細はこちらをどうぞご参考に。

現代アートの楽しみ方をはじめて知って

美しさや技術力で比較するアートと違い、現代アートは「感じる楽しさだ」と教えていただき、はじめて現代アートを熱心にみることができました。「この謎のオブジェにどんな感想を持てばいいのだ…」と悩んでしまい、好きになれなかったのですが、背景を知ったり感じたりすると途端に自分で考える楽しさに出会えました

料理も同じ。すごい料理を作る必要はなく、出会った食材の背景を知って、素直に生かし、今日の自分の調子に合わせて味付けすれば、現代アート同様「感じる楽しさ」に出会えるでしょう。見た目でも技術力でもない、自分の食べたいものを今日も楽しんでくださいね。

 

 

また次回の更新で、月曜朝6:00にお会いしましょう。

小鉢 ひろか/社会問題を料理で解決する 料理コンサルタント
instagram: https://www.instagram.com/kobachi_hiroka/

☆「まつのFresh!宅配」はこちらから!

冬野菜の最新記事