小鉢ひろかの旬だより

No.14 日本旅行が楽しめる、里芋

縁あって、先日飲食店のメニュー開発をさせていただきました。

粉を一切使わないお好み焼き「山芋焼き」が名物の鉄板焼きやさん。

15周年の節目に名物をもっとおいしくしたいとご相談頂き、山芋焼きに使用している山芋の品種アクセントの香りを季節ごと変えることで、より濃い山芋の味と限定の組み合わせを楽しむ仕掛けを作ることができました。

さらに、使用する山芋は流通の過程で傷を負った食材を買い取り、食品ロスに貢献できることに!おいしいを作ることも大事ですが、今後はいかに裏のストーリーを組み込むかも大切ですね。どんな山芋焼きになったかは、ぜひ私のInstagramより発表をお待ちください!

季節で日本旅行が楽しめる里芋の魅力

さて、今週の特集は「里芋」。秋から冬のイメージの強い里芋ですが、実は年中おいしい野菜

理由は2つ。

①土の中で貯蔵が可能なので、年中出回ることができる

②品種によって夏、秋、冬、春と収穫時期が異なる

例えば、石川早生という品種は8〜9月が旬ですが、京芋は1〜2月。ねっとりした特徴の石川早生に対し、ホクホクの京芋と品種によって味も特徴も様々。いまはどの品種かな?と確認しながら、里芋と一緒に日本旅行を楽しんでみてください。

実は…〇〇も食べられ、〇〇は一番低い!?

ぬめりで皮がむきにくいため、里芋料理が億劫な方も多いのではないでしょうか。

実は、里芋の皮は食べられます。私も最初知った時はびっくり、そして少し抵抗が。。そんな時は、皮付きのまま輪切りにしカリッと揚げてしまえばOK!皮の土っぽさが、揚げた香ばしさに加わりやみつきの味わいに。ブラックペッパーを効かせれば、大人のつまみにぴったりです。

土っぽさを楽しむ別の方法として、蒸した里芋にほうじ茶塩はいかがでしょうか。茶葉のほうじ茶を細かく刻んでも、粉末タイプを混ぜ込んでもOK。フワッとほうじ茶の香りと里芋の風味がマッチして、秋の香りを楽しめます。

芋はカロリーが高いから。。と嫌う方も多いですが、実は里芋は芋類の中で一番エネルギー値が低い野菜です!ごはんより低エネルギー。

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

定番のポテトサラダも、里芋で作ればエネルギー値も抑えられ、食物繊維も豊富。粘り気があるので、他の野菜で食感を足してあげると最後まで食べやすくなります。私はレタスを足し、アクセントに柚子胡椒を加えました。ごぼうの素揚げを混ぜてもいいですし、カリカリ梅やたくあんを混ぜてもいいでしょう。ポテトサラダは旬により、じゃがいも以外の野菜でもぜひ楽しんでみてくださいね。

縁起野菜の里芋、おせちでも大活躍

里芋は、親芋を中心に子芋、孫芋…と育つため「子孫繁栄」の縁起野菜として正月に重宝される野菜です。正月の野菜はどれも縁起と貯蔵が可能な旬野菜ばかり。ここの謎を紐解いていくのも楽しいんですよ。

季節はすっかり秋ですね。

芋くりかぼちゃがおいしい季節!食欲の秋を目一杯楽しみましょう〜!

 

 

また次回の更新で、月曜朝6:00にお会いしましょう。

 

小鉢 ひろか 料理家/管理栄養士

instagram: https://www.instagram.com/kobachi_hiroka/

☆今回特集した里芋も入った、「まつのFresh!宅配」はこちらから!

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