ベジフルサポータージャーナル

福井県うまッ!!福井の美味しいぶどうをたべよう!!

畑の社会見学

福井県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、だしソムリエ協会認定講師の水嶋昭代です。

今年の夏は、とても暑い夏でした。それでも、朝晩吹き抜ける風は涼しく、少しずつ季節の移ろいを感じます。秋の果物、ぶどうも色づき美味しくなってきました。スーパーでも色とりどり、様々な種類のぶどうが並んでいます。今回は、美浜町でぶどうの栽培をされている「うまの商店」馬野弥裕(のぶひろ)さんを訪ねてきました。

サングラスがトレードマークの馬野さんは、米農家でコシヒカリやイクヒカリなどの米を栽培しています。稲の育苗をするためのハウスをもっと活用しようと、数年前から育苗ハウスに棚を作り、ぶどうの栽培を始めました。

私が初めて馬野さんを訪ねたのは、今年の6月初旬でした。田植えも終わり、苗が無くなったハウスでは、小さなぶどうがたくさんぶら下がっていました。
美味しいぶどうを育てるには、いくつかの工程が必要です。

【ジベレリン処理】
種なしぶどうにするために欠かせない作業です。ジベレリン溶液に房ごと浸けます。まずは、ぶどうの花が満開の時に1回目、そしてその約10日後に2回目の処理をします。ぶどうの種類によって、処理のタイミングは違い、1回目は種をなくすため、2回目はぶどうの粒を肥大させるために行います。適した時期に行わないといけないそうです。房の根本から溶液に一つ一つ浸けていきます。ジベレリン処理したかどうか分からなくなってしまうので、浸けた房の上の花を目印に残したり、農家さんよっては、液を食紅で着色します。

「ジベレリン」は、植物の成長を促すことで知られている「エチレン」と同じ自然由来の植物ホルモンの一種です。元々植物に含まれている成分を抽出、科学的に培養して作られます。ぶどうだけではなく、柑橘類やトマトなど様々な植物の栽培に使用され、果実の肥大や受粉なしで結実させ、種をできなくするなどの効果があります。植物が成長して食べる頃には成分が確認されないそうです。

ジベレリン処理は生産者さんにとっては、とても手間のかかる作業ですが、種なしのぶどうが好まれる傾向にあるので、ほとんどの生産者さんが行う作業になっています。少し前までは、スーパーでも売られていた種ありのぶどう、そう言えば最近はすっかり見掛けなくなっていますね。

【摘粒】
私が訪ねた6月頃には、粒を大きくし、揃えるために「摘粒(てきりゅう)」という作業がされていました。

たくさん実をつけすぎると、大きくなる途中で割れたり、粒が大きくなれなかったりします。ハサミで余分な粒を丁寧に間引きしていきます。
摘粒をすることで、粒が揃い、房の形が整い、実が充実するのです。ジベレリン処理も摘粒もずっと上を向いての作業、しかもハウスの中はとても暑く、本当に大変な作業です。
馬野さんの農園で飼われているやぎ。ハウスのまわりの草を食べてくれます。とても人懐っこく、農作業の癒しであり、近くの子供たちにも大人気です。

二回目に訪ねた8月中旬、馬野さんのハウスでは、「シャインマスカット」

「ピオーネ」

「サニールージュ」

収穫期に入っていました。あの小さかったぶどうが大きくなり、美味しそうに色づいているのを見るのは、とても嬉しくなります。サニールージュは、デラウェアに似た味で、糖度も十分。ピオーネは、ジューシーで甘みと酸味のバランスが素晴らしいです。爽やかな風味で一番人気のシャインマスカットは、食べ始めたら、止まらない美味しさです。

どのぶどうも今年の猛暑にも関わらず、糖度もばっちりで美味しくなりました。馬野さんのぶどうは、毎年買ってくださるお客さまが直接注文してくださったり、インスタグラムを見て注文してくださる遠方の方に送ったりで、直売所に出すこともなく、順調に売れていきます。
パッケージに貼られたシールには、うまの商店にちなんで、「うまッ」の文字と、サングラスを着けた馬野さんの似顔絵が描かれています。

ぶどうの収穫、販売と並行して、米の収穫も始まっていました。今の時期は本当に大忙しです。

うまの商店さんのHPはこちらです。

http://www001.upp.so-net.ne.jp/umanoshouten/

さて、ぶどうの産地といえば、岡山、山梨、長野などが有名です。福井県内のスーパーでも県外産のぶどうが多く売られています。でも、あまり知られていませんが、福井でも様々な種類のぶどうが作られています。

ふくいぶどうネットワークというぶどう栽培をされている県内の農家さんのグループがあります。こちらのメンバーさんが作られたシャインマスカット、ピオーネなどの数品種は「ふくぷる」の 愛称で県内のスーパーや直売所でも見かけるようになりました。

少しでも、採れたて新鮮でおいしい福井県産のぶどうを知って食べて欲しいという思いで、私は、3年前からぶどうの食べ比べ会を開いています。

今年は、うまの商店さんも含む、県内4軒の農家さんから分けていただいたぶどう14種類を食べ比べしました。

 


ゴールドフィンガー、天山、リザマートといったおそらく、参加者さんは、初めて食べる品種もあります。異なる種類のぶどうを育てるには、農家さんそれぞれに様々なご苦労がおありでしょう。

それぞれのぶどうが、食感も風味も糖度も全く違っていて、これほど個性的で、美味しいぶどうが福井で栽培されていることに、参加した皆さんも、びっくりされていました。それぞれの品種の味、香りの違いを知っていただいて、買う時の基準にして頂きたいです。参加した皆さんに好みのぶどうを教えてもらいましたが、甘いぶどうがお好きな方、少し酸味があるものが好きな方と好みは、千差万別、こういった食べ比べの機会がありましたら、ぜひ参加して、自分好みのぶどうを見つけてほしいです。
また、今回は、ぶどうを使ったスイーツプレートもお出ししました。シャインマスカットのタルトとは、なんとも贅沢です。

新鮮で美味しいぶどうを食べて欲しいと生産されている農家さんはたくさんおられます。まだまだ生産量は少なく、地元の直売所や農園で直売されていることがほとんどですが、地元に住んでいる私たちが、もっと応援していきたいものです。

福井県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、だしソムリエ協会認定講師の水嶋昭代でした。

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