まつのベジタブルガーデン

京都府たけのこ発祥の地 長岡京へ

伝統野菜・食文化

こんにちは。
京都府のまつのベジフルサポーター・シニア野菜ソムリエ・管理栄養士の中本絵里です。

週末、長岡京市観光協会主催のたけのこ掘り体験へ参加しました。
京都府長岡京市は京都と大阪と間に位置し大変便利で、また、たけのこや花菜の産地として有名な地域です。

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実は、長岡京市は、弘仁年間(810~823年)に長岡郡海印寺寂照院の開祖道雄上人がたけのこ (孟宗竹)を唐から持ち帰ったとされるたけのこ発祥の地です。そんな長岡京市でのたけのこ掘り体験にワクワクしながらたけのこ畑にむかいました。

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長岡京を含む乙訓(おとくに)地域のたけのこは味が良いことで有名です。京都では、優良たけのこを「シロコ」と呼ぶのですが乙訓地域では、「シロコ」が多くとれるそう。それは、この地域の土壌が最適なだけではなく、「京都式軟化栽培法」という方法で年間を通してとても丁寧に栽培しているからなんです。
【しん止め】、【敷きワラ】、【土入れ】という作業を毎年繰り返し行い、品質の良いたけのこができあがるのです。 

親竹の先を止める【しん止め】は、葉の茂りすぎや倒竹を防ぎます。1本ずつ揺らしながら手作業で止めていくそうで重労働です。
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また、秋には、わらを畑一面に敷き詰めさらに土を入れてふかふかに。【敷きわら】は、温度と湿度を保ち、栄養にするために行い、【土入れ】は地表に現れたたけのこは皮が酸化し黒くなるので、わらの上から土を盛って土層を深くします。
このような生産者さんの努力があり京都のたけのこは白く、えぐみが少なく美味しくなるのです。 
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*↑こちらは 別の農園の土の状態、見事に積み重なっています。

こちらは手入れのされていない竹林です。
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葉が生い茂り、竹が密集して光が差していません。たけのこ畑はいかに丁寧な手入れをされているのかが良くわかりますね。また、収穫も驚くほど丁寧です。
たけのこが空気や光に当たる前、地表面に出てくるまでに「ほり」と呼ばれる農機具を使って収穫されます。土表面のヒビでたけのこのを探すそうですが、今回は、雨上がりでヒビがないため悪戦苦闘。

素人には、地表面に出たものしか見つけられませんでした。

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地中のたけのこを掘り起こすのはたけのこ掘り用のくわ【ほり】を使います。
この【ほり】は地下茎を切断するため先がU字に鋭くなっています。たけのこの向きによってどこに
【ほり】をいれるのか見極めるそうですが残念ながら素人には非常に難しくこれまた悪戦苦闘。 
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これは素人には無理だとあきらめていたらとても上手な方がいらっしゃいました。あまりに上手で詳しいので元農家の方と思いきや、なんと長岡京市の市長さん。 
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サクサクと掘りすすめられアッという間にたけのこが顔を出しました。さすがですね。 
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これから、5月はじめまで、長岡京のたけのこは最盛期を迎えます。駅前やたけのこ畑で朝掘りのたけのこが直売されていますよ。電車、車ともにアクセスが良いので長岡京のたけのこを召し上がりにきてくださいね。

帰りに、たけのこが伝わったとされる海印寺を探し迷子になっていたところ、たけのこ畑で売られていた朝掘りのたけのこと出会いました。あまりの立派さに何か凝った料理でもと思いましたがそのまま天ぷらでいただきました。噛むごとにたけのこのうまみと香りが広がりました。素材の力は、絶大です! 
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素材がおいしいと味付けはシンプルが一番。刻んだ木の芽とお塩で豚肉巻きに。姫皮は、ひじきと炊いたんに。たけのこごはんでたけのこを満喫しました。 
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京都のたけのこは、本当に丁寧に作られています。すぐそばの京都市や山城地域でもたけのこは栽培されています。是非、京都のたけのこを味わってくださいね!

京都府のまつのベジフルサポーター・シニア野菜ソムリエ・管理栄養士の中本絵里でした。

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