まつのベジタブルガーデン

岡山県ここにしかないパクチーで2016年「今年の一皿に」

まつのベジフルサポーターレポート

みなさまこんにちは!
東京都のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエプロ・冷凍生活アドバイザーの増田智子です。

コリアンダー、シャンツァイ、香菜、シラントロ…多くの呼び名も持ち、世界の広い地域で食されるハーブの一種『パクチー』。

  独特の香りがあることから、苦手な方も多かったのですが、最近では「パクチスト」と言われる人たちも現れるほどの大ブームに。 ぐるなび総研が発表した昨年(2016年)今年の一皿に『パクチー料理』が選ばれたことは記憶に新しいと思います。

2016年「今年の一皿」https://gri.gnavi.co.jp/dishoftheyear/

 
(写真提供:植田輝義さん)

この時、授賞式が行われた東京のザ・キャピトルホテル東急に並んだパクチーは、岡山県パクチー生産者 植田輝義さんが栽培されたものでした。

(写真提供:植田輝義さん)

 

*   *   *   *   *

岡山市北区牧石地区。

岡山駅から北東に車で30分弱、一級河川旭川の恵みを受けた砂地の土壌にパクチー畑はあります。

この地で16年前からパクチーを栽培されている植田さんは岡山では超有名人!黄ニラも栽培され黄色いつなぎで黄色い眼鏡、黄色いスニーカー。黄色のバイクを乗り回す『黄ニラ大使』です。


(2015年2月ベジフルサポータージャーナルでご紹介しています)
「岡山県のにっこりいいニラ(2・12)」黄ニラをご紹介します!
http://blog.matuno.co.jp/archives/1019011701.html

 黄ニラ農家にお婿さんとしてやってきた植田さん。地元での黄ニラ消費を伸ばそうと自ら『黄ニラ大使』となってPR活動をされ、最近はパクチーのPR機会も増えて黄色と緑のつなぎ姿も。岡山のテレビにラジオなどメディアに引っ張りだこで、東京のテレビ局からもお声がかかる人気ぶりです。

そんなお忙しい植田さんをお尋ねしたのは寒さが厳しい1月。出荷場でパクチーを洗っていらっしゃいました。


中へ入ろうとすると数歩手前からパクチーの香り!
岡山のパクチーは通称『岡パク』と言われ、パクチー特有の香りがあるものの、日本人にも受け入れやすいマイルドな香りと茎や根が甘いのが特徴。地元岡山はもちろん、東京でも注目されています。

2000年に、植田さんを含め3人ではじめた岡山のパクチー栽培。今は12軒、平均30代後半の若い生産者さんが中心になって栽培されています。

栽培を始めた当初のパクチーは葉が大きく、特に香りが強くてクセのあるものが中心でした。

植田さんたちはまずは10種類のパクチーの種を栽培してみて、食べ比べ、その中でも特に日本人が食べやすく、マイルドなパクチーの種を選んで栽培をはじめました。

今とは違いまだメジャーではなかったため、パクチー栽培の教科書はなく、ネットで検索できるものでもない。試行錯誤の上、栽培を続けてきました。


ハウスの中とはいえ、地下水をくみ上げた水は冷たい!でも、収穫したてのパクチーを洗う植田さんの話はどんどん熱くなっていきます。
「土を柔らかくして、パクチーを植えて、植わってからも周りの土を耕して柔らかくて…黄ニラでもやっていたことなんだよ」
手探りだったパクチー栽培も、黄ニラ栽培の技術を応用していくことが成功につながったといいます。


こちらでは、パクチーと黄ニラと両方を栽培しています。黄ニラの植わっていた畑に次はパクチー、パクチーを収穫するとまた黄ニラと。

いい黄ニラを作ることがいいパクチー作りに。実際に栽培してみたら連作障害対策にもなり、いい循環につながっているとのこと。
そして、この品種にしてから15年。自家採種をして種をつないでいます!

すでにはじめの種は種屋さんでも販売しておらず、マイルドな香りで茎も根も甘い岡パク種は他では手に入りません。まだ15年ですが、数十年後には岡山の伝統野菜として残っていくだろうと、私は確信しました。

地元岡山の人にも食べてもらいたいと、岡山市役所の食堂でもパクチーがたっぷりのったラーメンが提供されたり、地元小学校の給食にも取り入れられました。

「各地で栽培されているパクチーだけど、その中の一つに『岡パク』という選択肢があって、やっぱり岡山のが好き!岡山のパクチーがおいしいから選ぶ!と指定してもらえるように頑張りたい」

昨年12月「今年の一皿」の授賞式ではホテルの料理長に「こんなに甘いパクチーは使ったことがない」「こんなおいしいパクチー初めて」と評価され、実際に料理をされる方に褒めてもらい大変うれしかったと笑顔の植田さん。

みんなに喜ばれ、みんなが笑顔になる「岡パク」。

『ここにしかないパクチー』を引き続き全力で応援していこうと思いました。

ちなみに。。。

私も「岡パク」のご縁で『パクチスト』としてTVデビュー!させていただき、『パクチーおにぎり』や『パクチー卵焼き』をご紹介させていただきました。

正確にいうと『岡パクチスト』!?

 

東京では新橋にありますアンテナショップにて、岡山パクチーを買うことができます。

『とっとりおかやま新橋館』

http://www.torioka.com/

2階にありますレストラン「ももてなし家」では現在岡山パクチーフェアも実施中。

苦手な方も挑戦できるメニューも、玄人向けもあります。

岡パクは根っこもおいしく食べられます。茎の甘さにびっくりすること間違いなし!

詳しい食べ方はどんどん「岡パクチスト」の私にお尋ねくださいね。

以上

東京都のまつのベジフルサポーター

冷凍生活アドバイザー・野菜ソムリエプロの増田智子でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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