千葉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、アンチエイジングフードマイスターの栗原美由紀です。
みなさん、「アーユルヴェーダ」をご存知ですか。アーユルヴェーダとは、インドで生まれた5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学です。今回、自然農法で育てられた野菜を使って、アーユルヴェーダの食事学を学ぶイベントに参加してきたので、その様子をご紹介しましょう。
JR柏たなか駅から車で数分、野菜ソムリエの落合修さんの畑にはのびのびと元気な野菜が育っていました。
自然農の第一人者である川口由一さんの農法で栽培しているこちらの畑。農薬や化学肥料を使用せず、耕すこともせず、草や虫を敵としないという自然の摂理にまかせた農法に基づいて栽培しています。
山は誰も手入れはしません。しかし、病気になったり、枯れたりせず、毎年同じように実がなっています。これって不思議ですね。耕さないことが自然農の基本。耕やすことで一時的に土は柔らかくなりますが、また固くなってしまい、悪循環になります。自然界では草や木が自然に根を張り、土を柔らかくします。虫や動物のふんや死骸が栄養となり、循環していくという考え。これが自然界の法則で、自然の摂理です。
しかし、ただ種をまいてそのまま放置しておくのではありません。雑草に負けないように野菜の生育を助けるため、地表の草だけは刈ります。自然界のバランスを壊さない農法、それが自然農です。
草の間からパクチーがのぞいています。
ミントやローズマリーも元気に育っています。
木いちごを発見!
こちらはウコン
チンゲン菜も活き活きしてます。
食の安全や環境破壊、健康被害が社会問題になっている現代、自然農法が高く評価されてきています。
さて、こちらは柏たなか駅前公園内の集会施設「環境コンビニステーション」。ガラス張りの建物でとても明るい造りです。
畑の見学の後は、こちらで調理とアーユルヴェーダの講座です。アーユルヴェーダの講師はYuri Kitaharaさん。
八千代市で「ココロとカラだがよろこぶ」をテーマにしたヨガスタジオ「yogachandra」を主宰。Kitahara先生ご自身、体調を崩した時にアーユルヴェーダと出会い、食事の大切さを学んだそうです。ホーリーバジルティーをいただいて講座が始まりました。
聖なる植物として使用されてきたホーリーバジル。紫色の綺麗な花の色と優しい香りに癒されます。
アーユルヴェーダは病気の治療を行う現代医学と違い、個人の体の状態に合わせて本来の自分を取り戻していく予防医学。古代インドの標準語であるサンスクリット語によると「アーユル」は「生命・寿命」、「ヴェーダ」は「科学・知識・真理」と訳され、生命の科学と言われています。
私はたちが生活している世界は、すべて5大元素(空・風・火・水・地)でできていて、アーユルヴェーダも同じ。この5つの元素の割合でそれぞれの個性が生まれます。身体はこれらのバランスで健康状態が分かり、アンバランスだと心身が不快な状態になり、病気になりやすいと言われています。それぞれエネルギーの強さが違い、体質が決まりますが、それに合った食べ物を摂取することが大切になります。
「ヴァータ」は、風と空の要素で構成されていて、冷え性で乾燥気味。消化の良いものや温野菜など温かい食べ物をゆっくりとりましょう。「ピッタ」は、火と水の要素で構成されていて、消化も良く、食欲旺盛。刺激物を好むので、身体に熱をためやすい。野菜中心の冷たいものをとりましょう。「カパ」は、水の要素で構成されていて、穏やかな性格でじっとしているのを好むので、脂肪を貯めやすい。油ものはさけ、刺激のある食事を選びましょう。
このように体質に合った食べ物を摂取することの大切さを学びました。自分がどの体質なのかは、チェックリストで調べることができます。
たくさんのスパイスが並ぶ中、採れたての野菜で調理開始です。
野菜のスパイスココナッツカレーは里芋とトマトがたっぷり。玉ねぎをしっかり炒め、里芋を加えてコトコト煮込みます。
小松菜のマッルンはふりかけのようなもの。
採れたての小松菜をザクザク切って塩とスパイスで混ぜ合わせます。
じゃがいものサブジはじゃがいものスパイス炒めのこと。
皮ごとのアンデスレッドが色鮮やかですね。
こちらははやとうりのサブジ。
塩とスパイスで炒めるだけで簡単に作れます。余計なものは使いません。
ムリカサラードは大根のサラダ。
レモン汁をたっぷりかけてさっぱりといただきます。
すべての料理の完成です。
愛情のこもった採れたて野菜で作った料理。自然の恵みに感謝します。
食後にスパイスたっぷりのチャイでほっこりとしたひと時を。
自分の体質が分かったら、それぞれの体質に合った食事をぜひ楽しんでください。
千葉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、アンチエイジングフードマイスターの栗原美由紀でした。