まつのベジタブルガーデン

熊本県旨みとコクが濃厚すぎるミニトマト!

畑の社会見学

みなさん、こんにちは。
熊本県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエの佐藤真美です。

さあ!おいしい夏野菜の季節がやってまいりました。夏野菜といえばいろんな野菜がありますが、その中でもトマトは人気野菜の一つでしょう。最近では甘くておいしいトマトが増えてきましたが、今回は、たった一粒で口の中に入れると甘みと酸味がジュワーと溶け出し、その後から濃厚な旨みとコクのおいしさがたまらない、極上ミニトマトをご紹介!

その旨みとコクのヒミツとは?

ここは、熊本県菊池市七城町。風景が川面に映る、水がきれいで自然豊かな町。

訪問させて頂いたのは「燦燦ファーム」さん。ハウスに入ってみるとなんだか香ばしいような香り。

もしかして、ヒミツの正体は?
そう!土にありました!その土には「ぼかし」という肥料が入っているとのこと。「ぼかし肥料」とは、米ぬかやもみがらなどを混ぜて、発酵させて作る肥料のことです。こちらの農園では数種類の菌を投入し、発酵させたものを肥料としています。

1.「酵母菌」
玄米と水と黒砂糖を発酵させて作られたもの。なんと菌は甘いものが大好き。糖がエサになるため黒砂糖を使用しています。そして酵母菌が土の中に入ると、アミノ酸となり栄養となるのです。

2.「放線菌」
酢飯をバットに入れて、竹林の腐葉土の中に埋めます。この竹林には自然界の土着菌がいるので、土着菌をバットに引き寄せ、白い糸状の菌が走ったら回収し、黒砂糖液をかけて培養します。それをぼかし肥料にかけるのです。(このような竹林の土の中に入れます)

3.「納豆菌」
米ぬかとモミガラに黒砂糖やきび砂糖を入れ発酵。納豆って昔はワラに包まれていましたよね。ワラに包まれると発酵しやすいので、モミガラを入れるのです。

さらに
4.「大豆カスを発酵させた液 」
植物が育つための一つに窒素が必要です。窒素は空気中に存在しますが、その窒素を集めるために「根粒菌」が活躍します。根粒菌は豆科の根につきやすいので、大豆を使っているそうです。

5.「食酢」
お酢は酸ですね!お酢は微量要素を溶かしてくれる働きがあります。

このような菌類などを混ぜ、1か月ほど発酵させ、土に混ぜます。そうすると、土の団粒化が促進されます。どのような土になるかというと、「保水性」水を貯える土、「排水性」排水路のある土、「物理性」空気が入りやすい土、といった植物の好む土になるのです。

ここでも納豆菌が活躍しており、土と土をくっつける役割も果たしています。
これが旨みとコクの正体でした!ぼかし肥料はアミノ酸肥料とも言われ、微生物の死骸もアミノ酸となります。アミノ酸が豊富ということは、旨みとコクも豊富ということですね。

また、こちらでは斜め誘引という方法で栽培。茎を斜めに這わせ、1本の茎から約20段の実を付けさせます。

まっすぐ這わせると約13段ほど。

斜め誘引の方がたくさん実がつくとのことでした。
さらにトマトの特性を発見。トマトの原産国は南米・アンデス高地で雨の少ない地域。自ら水分を吸収するために茎の毛で空気中の水分を捕まえて、吸収しているとのことです。生きるための知恵ですね。

トマトの割れ方にもヒミツが!縦に割れたトマトは水分を豊富に含んだから。熟れ過ぎたためではないのです。

家庭菜園でも栽培しやすいミニトマトですが、栽培のコツを聞いたところ「肥料をやりすぎると茎や葉に栄養が行ってしまい実がなりにくいとのこと」葉がくるんと巻いたものは、肥料のやり過ぎの目安だそうです。

こちらでは他にもバジル、ナス、オクラなどを生産されています。

代表の小池哲郎さんは「有機JAS認定取得を目指して栽培しています!」とのことでした。お問い合わせ「燦燦ファーム」小池哲郎さん
http://www.facebook.com/sun2farm(または「株式会社燦燦ファーム」で検索)

そんなおいしいミニトマト。そのまま食べるのが一番ですが、素材を生かして。

「ミニトマトと塩豆腐のカフレーゼ」
塩豆腐は木綿豆腐に塩をまぶし、5時間以上寝かせたもの。チーズではなく豆腐を使うことで、ミニトマトのおいしさが引き立ちます。オリーブオイルをかけて頂きます。

「ミニトマトのみそ汁」
トマトと味噌、合うんです!コクのあるミニトマトと発酵調味料の味噌で、さらにコクが生まれます。

「ミニトマトのケーキ」
トマト果汁と刻んだ実も入れてフライパンで作りました。発酵食品ヨーグルトを添えて。

「ミニトマトの野菜ピザ」
ピザ生地にてんこ盛りの野菜。ミニトマトに加え、ナス、オクラ、レンコンなど旬の夏野菜たちを乗せてバジルをトッピング!ビールにもぴったりです。

トマトは栄養も豊富。代表的な栄養素と言えばリコピン。リコピンは強力な抗酸化作用があり、美容効果や生活習慣病予防効果が期待できます。「天然の日焼け止め」とも言われ、夏には食べたい野菜の一つです。
今が旬!真っ赤に熟れたトマトから豊富な栄養素を頂いて、この暑い夏を元気に過ごしましょう。

熊本県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエの佐藤真美でした。

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