さる4月16日(月)、新入社員研修の一環として、青果の取扱規模日本一の青果市場「大田市場」見学を行いました。自分たちが日ごろセンターで仕分けを行う野菜・果物はどこから仕入れ、お客様にお届けしているのか。その「上流部分」を知るための研修です。
長年お付き合いいただいている茨城県の四季菜くらぶさんで行われた先日の産地研修に続き、今回は市場流通を学び、市場の雰囲気を実際に感じる大田市場見学。
今年のまつの関東流通センターの新入社員は女性3名です。弊社ホームページではお馴染みのDJコウこと商品部の甲将明さんより説明を受けて見学スタートです。
市場の2階に設置された見学者用通路から場内を見渡し
初めて見る市場の広大さに圧倒されていました。
時間が合えば競りの様子も確認できます。下の写真は、アールスメロン専用の競り台。もちろん、近くから見学することもできます。
市場を運営する青果卸売会社の一社、東京青果株式会社 野菜第2事業部 内山来人さんより、大田市場でのトマトの流通について解説をしていただきました。
一日にどれくらいの数量が流通するのか。産地を出発したトマトは市場に何時頃届くのか。入荷品は、市場の担当者が「カラーチャート」と呼ばれるトマトの色見本に照らして実際の色目を確認すること──「商品の流れ」や、数量と品質を確保する「市場の役割」を学ぶ3人。真剣な表情で聞いています。
現在は、九州と近在(愛知県・千葉県など)がメイン産地です。この後、夏に向けて東北・北海道に北上し、季節にあわせて産地がリレーしていくことも学びました。
続いて、産直仕入れでも大変お世話になっているJAとぴあ浜松の営農販売部 東京駐在所の小粥祐樹さんよりお話を伺いました。
「産地から大田市場に入荷する商品の品質確認や、日々の需要と供給の動向、お客様のご要望などを情報収集して産地に伝えるのが東京駐在の役目。
お客様のご要望にお応えして、専用商品を開発する取り組みも行うなど、生産者とお客様の架け橋になれるよう日々努力しています」
3人には少し難しい話だったでしょうか。それでも、初体験の市場の雰囲気に圧倒されながらも、それぞれ積極的に質問をして話を聞いていました。
最後に参加者の感想です。2名は新卒者、まっすぐでフレッシュな視点を感じます。
「同じ野菜・果物を扱う仕事でもいろいろな役割があり、たくさんの人が関わってことを知りました。自分にはまだまだ知らない事がたくさんあることも分かりました。これからもっと知識を広げていきたいと思います」
「朝早くから働く方達がいないと、私たちのもとに野菜が届かない。大切な仕事だと思いました。女性の担当者の方がいたことも驚きました。市場の方、産地の方それぞれにお話を伺い、日々扱っている商品にはいろいろな方々の思いが入っているのだと思いました」
もう1名はベトナム国籍で「いつか国に帰り八百屋で起業したい」との夢を抱いてまつのに飛び込んできてくれたパワフルな女性社員。勉強中の日本語を駆使して鋭い疑問を投げかけてくれました。
「大田市場は関東の一番大きい流通センターです。大きくて賑やかで、とってもおもしろかった。初めて 競売するところを見ました。速くて、2分ぐらいで 全部売れてしまいました。農家さんが自分で値段を決めるのではなく市場で値段が決まる。それがなぜかと思いました」
限られた時間での見学でしたが、現地現物で見たこと、聴いたこと、疑問に思ったことが3人それぞれの心に残り、これからも多くの経験や体験をして成長してくれることと思います。ご協力くださった東京青果様、JAとぴあ浜松様、ありがとうございました。