月初から連続夏日を記録する異例の高温で11月もスタートしました。これからの時期に収穫期・旬を迎える品目も、生育期の高温の影響により品質や入荷量に影響が出ているものが引き続きございます。現時点での産地状況をお伝えいたします。
葉菜類
長ねぎ
夏の高温・干ばつの影響で長らく生育が停滞した時期を越え、ようやく気温が下がってきて生育開始となりましたがこれまでの猛暑のダメージは大きく、入荷量はまだしばらく低めに推移する見通しです。
水菜
台風や冷害等の天候災害がなければ、11月は安定する見込みです。
ニラ
近県に加え、高知・九州産も中心となってくる見込みです。
パセリ
静岡産も始まり、入荷量は落ち着く見込みです。
輸入アスパラガス(2L・L)
産地メキシコの作柄が高温の影響で悪化しており(穂先の開きや花芽が発生、暑さで水分が抜けてしまう等)、例年よりは高め推移となっています。年内は高値が続く可能性が高いと思われます。
輸入アスパラガス(3L)
オーストラリア産が11月いっぱいで日本への入荷が終了。次の産地メキシコの作柄悪化の影響で、特に3Lクラスの太物は日本グレードの品質の確保が難しくなっています。12月以降、国産の太物が始まる2月ごろまでは入手がかなり困難になる見込みです。
空心菜
気温低下の影響から11月以降は入荷量がかなり減ってくる見込みです。
果菜類
米茄子
11月中旬頃には露地からハウスに切り替わり、以降は出荷が安定してくる見込みです。
パプリカ(赤・黄・緑・オレンジ/輸入)
韓国の夏作、オランダ共に終盤を迎え、小ぶりの果実が中心。大玉は少ない傾向です。
かぼちゃ(国産・輸入)
北海道産は終盤を迎え、残量少なく品質面での懸念もあります。輸入品(メキシコ等)は11月下旬頃から開始を予定しております。
オクラ
国産終了し、輸入に切り替わりとなります(タイ、フィリピン等)。
ししとう
露地からハウスへ切り替わり、問題なければ出荷量は安定する見込みです。
土物類
じゃが芋(2L・M)・メークイン
産地・北海道の猛暑の影響で、病害や傷み・腐りのあるものが多くみられます。
じゃが芋(S・SS)
今年は例年以上にSサイズ以下の入荷量が少なく、この先の推移によっては欠品する時期が出る可能性がございます。
さつま芋・紫芋
今年は高温が続いた影響で芋の熟成が進んでいることから、品質保持のための貯蔵作業が前倒し傾向。出荷量が不安定となっています。
玉ねぎ(2L・L)
やはり猛暑の影響で病害や傷み・腐り果が多く、選果が遅れがちとなっています。また、生育段階で肥大しなかったことから2Lサイズは皆無といっていいほど減少する見込です。
豆類
スナップエンドウ
国産に切り替わりました。産地は鹿児島、長崎、愛知等。供給の問題は特にはない見通しです。
インゲン
産地は長崎、鹿児島等。スナップエンドウと同様に、供給の問題は特にはない見通しです。
絹さや
産地は鹿児島、愛知等。国産で供給可能な見込みです。
香菜類・ハーブ・小物ほか
みょうが
需要のピークを過ぎて作付は減少、新しい作型に移行し品質は安定してくる見込みです。
すだち
猛暑の影響から貯蔵品の品質に難あり。価格も例年より高値で推移しております。
ハーブ類全般
諸経費増の影響から、全体的に価格が上昇傾向となっています。
果物
レモン
11月下旬頃にアメリカ産への切り替えを予定しております。
グレープフルーツ(ホワイト・ルビー)
オーストラリア・南アフリカ産が終了。次の産地、メキシコ・アメリカ産の出荷が始る12月上旬ごろまでは、例年のこととして入荷が不安定・品薄となります。さらにイスラエル産が紛争の影響で入荷が途絶えたことから、特にホワイトの入手がかなり困難になっております。
国産いちご(2L・L)
入荷開始は11月中・下旬頃を予定。今年は2L中心になる見込みです。