まつのベジタブルガーデン

兵庫県丹波の朝霧ぶどう、たわわに実りました!

まつのベジフルサポーターレポート

兵庫県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
フードライターの坂田理恵です。

兵庫県丹波市周辺では、ぶどうの最盛期を迎えています。青垣町ぶどうの栽培を手がける東紫園さんをお訪ねしてお話を伺いながら、ぶどう狩りも楽しんできました。今日は丹波ぶどうの魅力をたっぷりお伝えします。
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丹波」と聞いて、京都なの?それとも兵庫なの?という疑問をお持ちになるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。実は、江戸時代まで、現在の京都府の一部、兵庫県の一部、そして大阪府北部を含めた地域を「丹波国」とよんでいました。
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明治時代に行われた廃藩置県により丹波国は分断され、その後、市町村合併を経て、現在丹波の名称を使用しているのは京都府・京丹波町と兵庫県丹波市。そのため、「京都の丹波」と「兵庫の丹波」が存在するのですね。ちなみに、黒豆でその名を知られる丹波篠山は、兵庫県篠山市になります。黒豆の他にも小豆や栗の栽培もさかんですが、兵庫の丹波はぶどうの産地でもあるのです。
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東紫園さんでは、6品種を栽培。大粒系の紫玉、藤稔、ピオーネ、そしてぶどう狩りで味わえるのはハニーブラック、多摩ゆたか、ハニーシードレスです。
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今年のぶどうは、一段とコクがあり、味わい深いものに仕上がったと胸を張る仙水隆さんと芦田哲さん。おふたりは共同経営者として、東紫園を切り盛りしておられます。
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ぶどうは、甘さと酸味のバランスが大切、そして深いコクをあわせもつことがおいしさの条件。秋から冬にかけて丹波市は盆地特有の朝霧に包まれ、潤いに満ちた空気が、農作物にも多大な恵みをもたらします。そんな地域の風物詩を名に冠し、東紫園のぶどうは「朝霧ぶどう」として販売されています。さぁ、それではぶどう園へご案内します
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こちらでは、研究を重ねた秘伝のぼかし肥料を毎年1月頃から与え、4月頃には葉を剪定したり、その後は果実の成長を促すために摘粒作業を行います。6月の終わりには病害虫予防のために袋かけを行いますが、一連の作業には兵庫県の神戸や明石、西宮などから15名程度のボランティアが駆けつけ、お手伝いをしてもらうのが恒例となっているのだそう。
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ぶどう狩りで味わえる品種のひとつ、ハニーブラック。1994年(平成6年)に農林水産省育成農作物新品種に登録されたものです。「巨峰」から選抜・育成されたもので、甘みが強く酸味が穏やかなのが特長。
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果汁は少なめで、しっかりと実が詰まった印象。食べごたえも充分です。ぶどう狩りの際は、最初にたくさん取らずに一房ずつ食べてくださいね。かなりのボリュームがありますのでお気をつけください(笑) 樹や幹はしっかりと太く、はさみで刈り取る時にも、なかなか大変なので充分に注意が必要です。
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次にタマユタカ(多摩ゆたか)を摘み取ってみました。「白峰」から選抜・育成され、1996年(平成8年)に品種登録。マスカットのような清々しさです。
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甘みはさっぱりとしていて、酸味とのバランスも上々。果汁は多めでいくつでも食べられてしまいます。3人でぶどう狩りをしたのですが次々と手が伸びて、あっという間に一房完食しました。
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ハニーシードレスは1993年(平成5年)に品種登録。多摩ゆたかに似ていますが果粒が小さめ。食味のイメージは、紫色の小粒でおなじみのデラウェアに近いかもしれません。
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香りがよく甘さにも富んでいますが、酸味は控えめのようです。糖度は、高いものでは20度近くになるものもあるといいます。東紫園さんのぶどうはハニーシードレスだけでなく、どの品種も糖度は高めでこだわりの肥料や日々研究を続けておられる栽培技術が、功を奏しているのかもしれませんね。
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ぶどう狩りで楽しめるハニーブラック、多摩ゆたか、ハニーシードレスの3種のほか量り売りで購入できるものも。この日は大粒の藤稔(ふじみのり)が販売されていたので、私も購入させていただきました。量っていただくと約800gでした。一粒がとても大きくてずっしりと重量を感じました。試食もさせていただきましたが、糖度がとても高くそして酸味とのバランスも秀逸!
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ぶどうの表面にはブルームという白い粉状のものがうっすらと付いていますが、食べても大丈夫。ぶどう自身が身を守るために発する天然のワックスのようなもので、鮮度を見極める基準にもなります。食べる少し前に冷蔵庫に入れて適度に冷やしていただくのがおすすめですが、すでに冷蔵で送られてきたものや、食べるまでに日数がかかるようでしたらビニール袋に入れて冷蔵庫へ。どんどん味が落ちてしまいますので、おいしさを逃さないように早めに食べてしまいましょう。
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そのままぱくっと食べるのがやっぱりいちばんおいしいですが、何かひと手間アレンジしたいのが野菜ソムリエの習性でしょうか(笑)カラフルなミニトマト、モッツアレラチーズと一緒にぶどう(藤稔)を並べて、オリーブオイル、塩、こしょうをパッパッパ。ぶどうの甘みが味にバリエーションをもたらしてくれました。
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カップに、ヨーグルトとコーンフレークを入れてぶどうをのせ、ドライイチジクを盛りつけたら、秋色の簡単デザートの完成です。ぶどうの皮がきれいにむけていないところが手作り感満載で、ちょっとおはずかしいですが(笑)手軽におうちデザートを楽しんでみてはいかがでしょうか。短いぶどうのシーズンをたっぷりとご堪能くださいね。

ぶどう狩りについては下記をご覧ください。

東紫園
兵庫県丹波市青垣町東芦田2196−1
090-8827-7108(仙水さん)
090-9618-3505(芦田さん)

東紫園ホームページ
http://toushien.com/index.php

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野菜ソムリエ フードライターの
坂田理恵でした。

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