ベジフルサポータージャーナル

宮崎県世界も注目!ぶどうの里の「都農ワイン」

まつのベジフルサポーターレポート

宮崎県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエ上級プロの湯浅まき子です。

今回は宮崎県都農町で地元産ぶどう100%を使って作られている「都農ワイン」をご紹介。日本ワインが注目される中、海外でも評価されたワインがここ南国九州でも誕生しています。早速、都農ワインを訪ねました。

ショップに並ぶのは、すべて地元産ぶどう100%で作られたワイン。2004年にキャンベル・アーリー(ロゼワイン)が、英ワイン百科事典「ワインレポート2004」に「最も注目すべき100選」として掲載されたのを皮切りに、2006年には「第3回国産ワインコンクール」でシャルドネ・アンフィルタートが金賞を受賞、最近では「ジャパンワインチャレンジ2016」にてキャンベル・アーリーが金賞&トロフィー賞を受賞するなど、国内外で高く評価されています。

そんな都農ワインは1996年にオープンしました。

太平洋と街並みを望む標高150mの高台のにあるワイナリー。

広々とした敷地には、ショップとカフェが併設され、すぐそばには農園もあります。こちらが株式会社都農ワインの工場長で醸造家の赤尾誠二さん。

赤尾さんは都農ワインの設立当初から、社長の小畑暁さんとともにワイン作りを行ってきました。2006年には日本の若手醸造家を代表して、2ヵ月ほどオーストラリアの大規模メーカーで学んだ経験も。「高校卒業後、18歳でワイン技師として役場に入庁し、研究所に配属されてぶどう栽培と醸造の指導を受けました。都農町でのワイン作りは、先人のぶどう作りの苦労があったからこそ」と語ります。

雨量が多く台風も襲来する過酷な自然環境の中で、戦後ひとりの地元農家がぶどう栽培に着手。研鑽を重ね、排水対策や防風林の植樹、ビニールトンネル栽培、棚づくりの工夫など、次々に対応策を講じてきました。品種を更新し、都農の風土を反映するぶどうを育て、今ではぶどう農家も増えて、ぶどうの生産地となった都農町。

ワイン作りのためにも、ぶどうの根が張りやすい土づくりや土地に適した栽培品種を考え、栽培方式は欧州スタイルの垣根方式ではなく、この土地の風土に合う平棚方式に変えるなど工夫を重ねました。こうして土壌と気候を考えながら試行錯誤を重ねた苦労が、現在のワイン作りへとつながっています。

こちらは、ワイナリーのそばで栽培されている「メルロー」という品種のぶどう畑。ぶどうの葉は秋に紅葉して落葉し、剪定された枝のみとなっていましたが…

枝をみると、小さな膨らみが見えますね。春に芽吹いて8〜9月が収穫期となります。

良質なワインを作るため、ぶどう畑の土づくりにも力を入れています。積極的にたい肥を利用して土壌に団粒構造を作り、ぶどうの毛根が張りやすい環境を整えています。それによって健全な樹木が育ち、高品質な果実を得られると考えます。

こちらの写真は、以前圃場を見学したときのもの。収穫前の7月下旬、メルローが実っていました!

さて、いよいよ工場の中へ。大型のステンレスタンクが20基あります。


1225リットルの容量があるフレンチオークの樽は、200本も並んでいました。シャルドネとシラーが樽熟成されています。

この装置は蒸留器。都農ワインを蒸留してブランデーも生産しています。

こちらがホワイトブランデー。ニッケやハーブのような香りの中に、ぶどうの風味が優しく感じられます。ロックや水割りがおすすめです。

オープンから20周年を記念して発行された「TSUNO WINE BOOK」。地元の食材とのマリアージュ、ぶどう生産者の写真とともに、都農ワインの歴史やワイン作りに取り組んだ小畑社長と赤尾工場長の思いも綴られています。

現在年間24万本が生産されている都農ワイン。栽培するぶどうの品種も毎年増え、新たなワイン作りへの挑戦はこれからもまだまだ続きます。

ワイナリー内のカフェのランチメニューのひとつ、宮崎の郷土料理「チキン南蛮」は都農ワインとの相性ぴったり。都農町特産のトマトたっぷりのスープも添えられていました。

デザートは、手作りトマトジャムが鮮やかなアイスクリーム!

赤尾さんは「まずは、地酒として地元の方々に地元の食材と一緒に味わってもらいたいと考えています。その上で、今後は首都圏でも宮崎県産の都農ワインを楽しんでもらえるような展開もしていきたいですね」と語り、「この自然豊かな都農町へ、ワイナリーの景色を見に来てください!」と笑顔で締めくくりました。

ぶどうの里からワインの里へ、年月を重ね夢を紡いで育まれてきた「都農ワイン」。ぜひ一度味わってみてくださいね!

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