提携産地レポート

愛知県【産地との取り組み】JA豊橋『スナップえんどう講習会』

JA豊橋の営農部 村田晃紹さんに講義を頂き、『スナップえんどう』の社員向け講習会を実施致しました。
スナップえんどうは、出荷量が2000年に比べて6倍近くに伸びている人気の野菜です。
 
出荷量の第1位は鹿児島県。全国のおよそ半分のシェアを誇ります。愛知県は全国シェア第2位、
約12%程ですが、豊橋のスナップえんどうはその品質で大きな特徴があります。
 
■まず品種が特別 ━━━・・‥‥‥…
みかど協和の『ニムラサラダスナップ』という品種から突然変異で生まれた『ブルームレススティック 
品種名:輝彩(きさい)』という特別な品種で樹、実ともブルーム(表面につく白い粉、野菜の身を守る作用があります)がつきません。
ブルームが無いためツヤツヤ、ピカピカ。光沢があり、非常に美しい見た目です。この品種は豊橋独自のもの。各農家さんは自家採種で生産しています。
 
■栽培方法が特別 ━━━・・‥‥‥…
通常の栽培では樹に成るままにして育てますが、豊橋では全てのえんどうに日光が良く当たるように、葉の陰になっているものも一つひとつ外側に向けて手で蔓をよじっていきます。
 「これは、たいへん手間のかかる作業です」と村田さん。
ですが、出来上がりの実太りに大きな違いが出るとのこと。一手間が品質を左右するのですね!
 
■収穫時期にも特徴があります ━━━・・‥‥‥…
旧来の考え方ではスナップえんどうは鞘を食べる物であり中の実は重要とされず、実が大きくなる前に収穫、出荷されるのが通常でした。しかし実は、鞘より中の実の方が糖度が高く美味しいということに豊橋では着目し、できるだけ実を大きくしてから収穫するようにしました。
 
実を大きくするとともすれば採り遅れて食味が落ちるため、そのギリギリのタイミングでの収穫は
見極めが非常に難しくなります。そのおかげで、外観はぷっくりと太り、鞘の食感と実の美味しさとの両方が味わえるものとなっています。
 
近年では鞘よりも実が美味しいことを他の産地も認識するようになり、実が大きくなるまで収穫を待つ産地が増えてきました。
 
■ちなみに ━━━・・‥‥‥…
スナップのお手軽なスジの取り方は、おしりからヘタに向かって取るときれいに取りやすいそうです。
 
スーッと、きれいに取れます!
茹でるのはスジを取る前に。スジを取ってからでは、そこから甘みが逃げてしまうのだとか。
ゆで時間は45秒!鞘のシャキシャキ感が残り甘さが引き立つ時間なのだそうです。
 
これらの色々な“特別”がある豊橋のスナップえんどうは『スティックサラダ』のブランド名で
販売され人気を博しています。
 
村田さん大変勉強になる講義をありがとうございました!
 

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