提携産地レポート

愛知県ハーブの一大産地 東三温室園芸農業協同組合

皆様こんにちは。商品部ハーブ担当の清田達郎です。ハーブの一大産地、東三温室園芸農業協同組合に伺ってまいりました。

東三温室

圃場があるのは愛知県豊川市。奥三河を源とする「豊川(とよがわ)」が三河湾にそそぐ河口にほど近い地域です。豊川によって堆積された肥沃な耕地と、温暖で適量の雨に恵まれた気候を活かし、花穂、菊葉、菊花などのつま物や大葉の産地として発展してきました。

1997年(平成9年)からハーブの生産・出荷を開始。2018年にはハーブ部会結成20周年を迎え、長い歴史の中で、確かな実績と信頼を獲得してきた一大産地となっています。

栽培品目も、まつので取り扱わせていただいているバジル、イタリアンパセリ、ディル、ペパーミント、セルバチコ、ローズマリー、タイム、セルフィーユのほか、タラゴン、レモングラス、マジョラムなど多岐に渡り、高品質のハーブを周年・安定供給いただいています。

弊社の取り扱いのなかでも、確かな品質と扱いやすい規格、さらに各圃場とのつながりがしっかり確立されている産地であり、一大ブランドであるがゆえんを感じます。

東三温室

訪問した日の気温は38度、ハウス内は50度近くになります。農作業にはあまりにも過酷な環境、安全第一を心掛けて基本は朝方と夕方にしっかり作業し、日中は短時間のみに留めておられるとのことです。

東三温室

下の写真はディルのハウス。露地物もあります。

東三温室

丈はあまり長くはせずこまめに収穫されます。ただ、丈の低い植物は丈の高い植物に比べ、雑草の影響を強く受けます。さらにディルはハーブのなかでも繊細な品種のため、こまめに雑草を取ることが、きつい作業だけれども大事だと仰っていました。

そのきつい草むしりをしっかり行っているため、品質・香りがとても良く、色味ともにきれいなディルを日々納品いただいています。

イタリアンパセリも暑さに弱く、夏場は傷みが出やすいハーブです。今の時期は変色が多く悩まされるとのことでした。

東三温室

連作にも弱く、同じハウスで続けて栽培すると病気が出やすいことから、ハウスを変えながら栽培しなければなりません。

そんな苦労はありますが、圃場で採れたてのイタリアンパセリは香りが強い!香味つけには最高の味です。  葉の大きさは、飾りにもソースにも使える使い勝手のよいサイズ。規格をしっかりと取り決めて出荷いただいています。

下の写真はセルバチコ。根元から刈り取った場合、約10日で再収穫できる生命力の強いハーブです。

東三温室

夏は日陰、冬は日なたを好み、暑さにも寒さにも強い品種ですが、背丈が低いため地面の暑さをダイレクトに受けやすく、こう猛暑が続くとさすがに耐えかねて枯れてしまいます。

また日光に当たりすぎると葉が固くなり、辛みが苦味に変わってしまうため食味が悪くなります。丈夫ではあるものの、育てるのが難しいハーブなのです。

食味だけでなく出荷サイズにもきめ細かな気配りがなされているのが東三温室のハーブ。セルバチコはサラダ向きのハーブとして茎が細く、小ぶりな物のみを出荷いただいています。

実際にとれたてのセルバチコを頂きましたが、とても辛みが強く、香りも歯ごたえも抜群なものでした。温暖な気候の3月~5月がより良い味で、しっかりした量を取れるとのことです。 

下の写真はバジル。夏が旬であることから、ハウス一面に綺麗な葉を広げていました。

東三温室

バジルも同じハウスで続けて栽培(連作)すると病気が出やすくなるため、ハウスを変えながらうまく栽培されているとのことです。

まつのがいつもいただくバジルは、石黒さん(上の写真右の方)のもの。いつも美しいバジルをありがとうございます!

葉の表面をよく見るとボコボコしているものがあります。見た目は悪く感じますが、こうした形状の葉が多い方がハリのある、パリッとした品質のバジルが多くできるとのことです。

東三温室

低温が続く冬場は品質が落ち収穫量が落ち込むため、土耕から水耕栽培に切り替えるなど周年安定供給に尽力されています。

土に植える土耕栽培に対して、水耕栽培とは根を養液に漬け、栄養分をコントロールして安定的に供給する栽培方法のこと。室温を管理した温室ハウスで育てることもあり、冬場でも安定した収量を確保しやすいのです。

下の写真はペパーミントのハウス。ペパーミントは暑さ・寒さに強く、棚もちもよいハーブです。

東三温室

ハウスに入った途端さわやかなとてもいい香りが立ち込めていました。ペパーミントも小ぶりなものが使い勝手がよく好まれるため、小さいサイズで収穫し、弊社のお客様のニーズにあう規格で出荷いただいています。

ハウス視察後は、弊社入荷品の品質不良に関して、実際の写真を見ていただきながら聞き取りを行いました。

例えば、タイムは丈の高い「立ち性」と丈の低い「ほふく性」があり、暑い夏はほふく性の物が出回るため、地面からの菌の付着が多くなり品質不良が発生しやすいとのこと。季節や品種特性による事情があることがわかり、ハーブの理解が深まりました。

東三温室農協とのお取組みは3年目になります。

大型の注文には作付計画からの取組みに尽力していただいたり、生産者の方を指定して弊社のお客様のニーズに合わせた細かな規格設定にも応えていただくなど、できる限りの対応を取ってくださっている背景には、さまざまな圃場の生産者の方々の日々の努力があるのだと、特に真夏の時期でしたので強く感じました。

料理の飾りつけに、またいい香りで料理を引き立てるハーブをお客様に安心してお使いいただけるよう、今後も密な連携をとり、取り組んでまいります。

東三温室農協の皆さま、この度はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

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