ベジフルサポータージャーナル

長野県信州に伝わる春の味「やしょうま」

伝統野菜・食文化
みなさま、こんにちは。長野県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロの戸谷澄子です。

寒く長かった冬も終わり、長野にもようやく春の訪れを感じる今日この頃。信州の郷土食「やしょうま」は、昔から春になると各家庭で作られるおやつで、今でも長野県の北信地域を中心に、春の味として愛されています。

米粉・砂糖・塩・水からできている餅菓子のようなもので、ほんのり甘くもちもちした食感の素朴な食べ物。今回、小川村のやしょうま名人・松本博子さんの工房を訪ね、実際にやしょうま作りを体験してきました。

まず、米粉・砂糖・塩をボウルに合わせ、そこへ沸騰しているお湯を注ぎ箸で良くかき混ぜます。

その後、手でよくこねていきます。

ひとかたまりになったら、直径7~8センチ、厚み1~2センチの平たい丸にして

蒸し器で20分、強火で蒸します。

蒸かしあがったら冷水に取り、生地をしめます。

そして、再びボウルにもどし、さらによくこねます。

やしょうま作りで一番大切なことは、とにかくしっかりこねること!それから分量に応じて、着色をしていきます。今回は、お花模様を作ります。

赤はビーツ、黄はくちなしの実、緑は抹茶やよもぎ、紫は紫芋、茶色はココア、黒は黒ねりごまなど、全て野菜や自然にある食べ物から色を付けています。そして、生地をゴムのように伸ばしながら、色を混ぜていきます。

それぞれのパーツを、生地の表面にシワや亀裂が入らないよう滑らかになるまで、両手で丸く転がします。それぞれが同じ長さになるように円柱状に伸ばしていきます。

伸ばした生地を、お花の形に組み立て、全体を転がしながら生地を密着させていきます。

そして、釣り糸で縛るようにしてカットし、

お花模様のやしょうまが完成。

この他、7色に着色し、巻きずしも作ってみました。



「やしょうま」は、お釈迦様の亡くなられた日の2月15日、または月遅れの3月15日に仏壇にお供えする餅菓子で、信州では春になると多くの家庭でやしょうまを食べる風習が大切に守り続けられています。

「やしょうま」「やせうま」など、さまざまな呼び方がありますが、お釈迦様が亡くなる直前に、ヤショというお弟子さんが作ったお団子を召し上がったところ、それがとても美味しくて「ヤショ、ウマかったぞ」とおっしゃったことから「やしょうま」になったという説や、生地を片手で握った指の跡が痩せた馬の背に似ていることから「やせうま」になったという説もあります。

どこを切っても鮮やかな模様が美しく、その絵柄は何十種類もあり、作って楽しい、見ても楽しい、食べて美味しい信州の郷土食「やしょうま」。伝統食として次の世代に伝えていきたいと思います。

長野県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロの戸谷澄子でした。

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