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2011年 2月 24日 (木)

”感激”は土作りから〜福岡県筑前あさくら

by admin

福岡県西部、筑前の国。

この地域は筑後川の清らかな水と肥沃な土地とで
農産物の生育に非常に適しています。

朝倉地区は博多万能ねぎで名高い地域です。
お刺身のツマの紅たでも有名です。



トマト部会は昭和初期から栽培を始めた老舗です。
昭和41年には国の指定産地を受け、
大型ハウス・暖房機の導入で栽培面積が増えてきました。



現在も有機物をふんだんに使った土作りを行い、
安心・安全なトマトを作っています。




ここのトマトの品種は「感激73」という品種で
生産には高い栽培技術が必要な品種です。
色が良いのとしっかりした果肉、味わい深いのが特長です
酸味と甘みのバランスが良いので味が濃く感じられます。


部会長の今福さん夫妻


副部会長の内田さん

以前は40名近くいた部会員も今は17名。
しかも平均年齢が60歳を超えるという高年齢の部会です。

今産地が抱えている後継者不在の問題
いかにして解決していくのかが大きな課題です。



こちらのトマト部会は
有機質の堆肥にこだわっていて、自家製堆肥を作っています。
原料は稲、麦のわらです。
個人でここまでの規模で堆肥つくりを行っているのはなかなかありません。



ショベルカーで何度も切り返しを行い、
匂いがなくなるまで完熟させるという時間と労力のかかる大変な作業。
しかしこの堆肥を与えることにより、
健康な土 そして 健康なトマト が出来るのです。

熱を持ち発酵したにおいのする時期を経て
次第に「心地よい土の匂い」のするふんわりとした堆肥に変わっていきます。



堆肥作りを見るたびに感じることは
これは、植物を育てるための肥料を作る というものだけではなく
自然のサイクルを「繋げる」 
という大切な役割を担っているもの 
であるということ。

土より生まれたものが 土に還る

そしてその途中に我々の「食」も「生活」もあるのだということ。



今回の視察では、
農業というものの意味を改めて教えていただきました。

この自然のサイクルが 筑前の国で続いていくよう
トマトを通じ我々も関わっていきたい そう強く感じました。


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