まつのベジタブルガーデン

岩手県くろべえ茄子・鮮やかな茄子紺

まつのベジフルサポーターレポート

皆さまこんにちは。

岩手県のまつのベジフルサポーター
アンチエイジングプランナー
シニア野菜ソムリエの千田広子です。

今日は岩手や福島、北関東でよく栽培 されている「くろべえナス」を紹介します。岩手県産のナスは、関東方面にも出荷されていて、店頭に並んでいるのをご存知でしょうか?一年中親しまれているナスですが、実は、ナスがいちばんおいしい季節は秋なんです。それは、ナスにとって必要な日照と水分、そのバランスのよい季節が秋であること。秋には樹勢が落ち着き、実そのものに栄養が行きやすく、実も締まって味が良くなるからなのです。

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「実るほど首(こうべ)をたれる稲穂かな」黄金の海の美しさに、うっとりしてしまう田んぼアート。

稲刈りも始まり、「ほんにょ」に掛けられた景色も趣があり素晴らしい。
良質のお米が採れる宮城県北及び岩手県南は、農家といえば、殆どが米農家のことを指すほど米作りが盛んな地域です。

今回お伺いした菅原さんは、岩手県一関市厳美町、風光明媚な 景勝地「厳美渓」の近くで代々続く米農家さん、画像はお祖父様と弟さん。
減反によりフォークリフトの設計士をしていた息子さんの代から施設園芸に取り組み、「くろべえナス」の栽培を始めたそうです。
ハウスの中が美しいですね。身長2メートルほどのナスが、5棟のハウスに栽培されています。 クロマルハナバチによる受粉、アザミウマ対策には天敵昆虫スワルスキーガブリダニを取り入れています。
菅原慎也さんはJAいわて平泉ナス部会には100名ほど在籍している中、若手のホープ。かなりのイケメンさんです。
 
美味しそうなので、思わずもぎたてをパクリと。柔らかくてアクが無く、ジューシーなお味はさすがプロの技。井戸水を組み上げポンプで給水、ナスの美味しさの秘密は井戸水に有るのかもしれませんね。
収穫期は4月下旬から11月と長期に渡り、家族4人で早朝の収穫作業に当たります。B品は殆ど出ないとのこと
くろべえナスは樹勢が勢いよく、「益荒男」というイメージでしたが、菅原さんのは女性らしく美しい。収穫の度の切り戻し作業の賜物と感じました。 
【くろべえナスの特徴その1 】
何と言っても鮮やかな茄子紺と光沢。茄子紺とは、ナスのような紫の強い紺色を表し江戸時代から使われている 色名です。
この色素が「ナスニン」と呼ばれるポリフェノールの色素。抗酸化物質で生活習慣病の予防効果が期待される機能性成分です。 皮までしっかりいただきたいものです。
【くろべえナスの特徴その2】
日持ちが抜群で市場性があること。宮城県の渡辺採取場で昭和54年に発売されて以来37年のロングラン!
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【くろべえナスの特徴その3】 
「トゲ」があること。自らのトゲで、実を傷付けないよう、袋詰めには注意が必要で、逆さまに入れるなどの コツがあるのだそうです。
路地栽培でも丈夫で収量も多いので、家庭菜園でも人気がありますが、施肥のタイミングが思わしくないと皮が硬めに仕上がってしまいます。  
          
調理後の色抜けが少ないのが嬉しい。その差は時間を経過する程わかります。画像は蒸し焼きにしたもの。
🍆ナス焼きの油の量を減らすポイント               
 
1、切り込みを入れたナスを
塩水に潜らせる              
2、フライパンに油を引いて1のナスの皮目を下に並べ蓋をしてから点火し、蒸し焼きにする  
少ない油でも、蒸し焼きも定番のナス炒りも鮮やかに仕上がります                          
ナスは冷蔵庫保存が苦手?

ナスはインド原産、熱帯性の植物で寒いのが苦手なんです。
           

こちらは収穫してから常温で10日後の画像ですが、色は鮮やかなまま!
10日後の切り口も見てみましょう。左は常温保存、右は冷蔵庫の野菜室。タネが黒ずんでしまっていますね。やはり冷蔵庫保存は向かないことが わかります。
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これからナスの旬は東から西の地域にリレーされて行きます。一年中美味しく食べて頂けますように、参考にしていただけましたら 幸いに存じます。
以上
岩手県のまつのベジフルサポーター
アンチエイジングプランナー
シニア野菜ソムリエ
千田広子のレポートでした。

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