松野貞文の全国視察レポート

鳥取県収穫の4割が規格外!? 知る人ぞ知る!鳥取『花御所柿』

鳥取県西南部、鳥取市街から車で30分程の所にある八頭町。昔からこの地域のみで栽培される『花御所柿』の圃場を視察致しました。日本一の甘柿と評され代々受け継がれている柿です。

特長は甘味の強い緻密な果肉と果汁たっぷりなジューシーさです。

お話をお伺いしたのは岡崎ファーム若き3代目の岡崎昭都さん。今も現役の101歳のおじい様と一緒に柿の栽培研究をされています。高齢化が進む八頭町の柿農家で若手は岡崎さん一人。20世紀梨や新品種の新甘泉など鳥取は梨が人気。
柿栽培を辞めてしまったり梨栽培に替わる農家さんが多い中誰かがやらなければ衰退してしまう、柿の栽培で地域を盛り上げたい、と責任と覚悟をもって奮闘されています。

花御所柿は柿シーズンの後半に登場する奥手の柿。今年の収穫は例年より少し早く11月20日頃から12月上旬迄の予定です。その美味しさから地元でも人気があり贈答用としての要望も高い逸品です。

しかし、収穫した花御所柿の4割が『規格外』になってしまうとの事、それはヘタと果実の間に隙間ができてしまう『ヘタスキ』という現象が原因だそうです。

これは花御所柿の特性であり実が一気に大きくなるというヘタと実の成長速度の違いで起こります。

樹齢30~40年の木は味がまろやかで味が乗った美味しい柿を付けますがヘタスキの現象も起きやすくなります。樹齢10~15年の木は一番実を付け管理しやすいそうですが渋が若干残る事もあるそうです。つまり、ヘタスキは味が乗った柿の印でもあるということ。

見た目は少し悪くなってしまう事があるが美味しい花御所柿を食べてもらいたいと、岡崎さん。乾燥させてドライ柿にしたりペースト状の加工品も試作中とのこと。

『規格外』という言葉は使わずにより美味しい花御所柿としてお楽しみ頂くには‥‥岡崎さんのチャレンジは続きます。

ヘタスキも規格外ではなく花御所柿の特性として受け入れてもらいたい!ご興味のある方、岡崎ファームさんの花御所柿チェックしてみてください!
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