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2010年 9月 23日 (木)

野菜の今【北の大地の異変】

by ちゃーりー

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じゃがいもの実
今年の異常気象を感じてか
異常な数の実をつけています
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じゃがいもの収穫風景
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掘り取った時点で
空洞果・くさり多く発生
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じゃがいもの空洞果
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半分ほど
空洞になっているものも
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豪雨で浸水した玉葱畑
じゃがいも・玉ねぎ・人参・・・
これから秋に出回る土物野菜

どこでつくられたかと聞かれたら、
多くの人が思い浮かべるのは
「北海道」ではないでしょうか

広く実りにあふれた大地・・・
今年この北の大地に大きな異変が起きています。

6月には、梅雨の来ないはずの北海道に長雨
その後は、猛暑と水分不足
かと思うと、突然の豪雨・・・
水は土にはしみこまず、作物を傷つけて
土や栄養を流していってしまう。

そして
去る9月7日には、
玉ねぎ・じゃがいもの産地である
北見地区(女満別)にて降雹があり
葉物野菜は大打撃を受けました。
この時期に雹(ひょう)など降るはずはなく、
今年の異常気象を象徴しています。


この異常天候により、
じゃがいも・玉ねぎに非常に深刻な影響が出ています。

じゃがいもは
大きくならず、小玉傾向。

通常たくさん収穫されていた
「2L」サイズの収穫がほとんど見られません。
中心部が詰まっておらず
穴があいている状態の
「空洞果」が非常に多く発生しており
例年、大きなものには見られましたが、
今年に関しては小さいサイズにも見られます。
今後、
まだ土の中にあるじゃがいもが大きくなるにつれて
増えていくことが予測されます。

「空洞果」とは・・・?
 暑さの中、急に雨が降ると
 水分を含み大きくなる力が働きますが
 じゃがいも自身がその成長についていけず、
 無理やり膨れるため中に空洞ができてしまうのです。
 またその部分は酸素が足りなったり菌が入るため、
 傷みや変色も内部から発生しやすくなります。

産地では箱詰め前に通常、
空洞センサーという中が詰まっているか
を確認する機械にかけます。
今年、この機械を通すと、
次々とがセンサーではねられてしまい
出荷するものがなくなってしまう
という事態がおこっています。


そのため、産地によっては安定供給を優先し、
センサー感知を緩めて
再選果を行うことを検討しているところも・・・
それほどの深刻な状況が産地では起きています。

通常じゃがいもは、
種イモと呼ばれる小イモを植えて育てるが、
地上に普通の実も少し出来ます。
写真のミニトマト様の青い実は北海こがねというじゃがいもの実。
今年は、異常な数の実がなっており、
これにより地下のイモに栄養がいかないため
大きくならず美味しくもならないという状態も起きています。

これは植物体が余りの暑さに生命の危機を覚え、
子孫を残そうとしたからに他ならず
まさしく今年の異常気象を物語るものです。


玉葱は
大産地である富良野、岩見沢地区が悲惨な状況

ホクレンは例年の収量の30%減ではないかともいっています。
通常10%少なくなると、
市場で高騰が起きる
といわれており、
これからの大高騰・混乱は必至です。
玉ねぎに関しても、じゃがいも同様小玉。
中の変色や腐りも多発しています。



このような状況下
お客様に必要な野菜をお届けするためには、
じゃがいも・玉ねぎに関して
小玉を含めての出荷をせざるを得ない状況となっております。
また、中腐り・空洞果についても非常に高い確率で発生しているため
追走や交換対応ではなく、伝票対応にて行わせていただきますよう

皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。


すでに加工用じゃがいもの確保は
ポテトチップ製造メーカー・フライドポテト製造メーカー等も含め
収穫前の畑や産地も巻き込み本当に大変な状況となってきています。
加工物が足りなくなるため、通常市場向けに出荷している産地のものまで
買占めに動いているのです。

これは、これからの市場価格に影響を与えることは間違いなく
これからこの状況はますます強くなる見込みです。


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