<< 前のページへ 内気 - 産地報告の記事
2010年 9月 5日 (日)

豊かな自然の恵みをお届けします ~福島県 南郷トマト~

by 内気

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あの山の向こうまで南郷地区。広い!!
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たわわに実ったトマト達。
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現在収穫中のトマト。
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一瞬の判断で次々と選果。早い!!
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次々とセンサーの中へ吸い込まれていくトマト。
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このシールでトレース管理中。
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扉の中は膨大な雪。真夏でもこの中は肌寒い。
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営農部の頼もしい方々。皆さんステキです。
夏〜秋のまつののトマト産地、福島県南西部に位置する南郷地区で栽培 される南郷トマトは糖度が高く、身が引き締まったしっかりとした食感が特徴のトマトです。
南会津特有の気候と高い標高、昼夜の気温差が栽培に適しており美味しい味と高い品質を生み出しています。

今日はそんな暑い夏にぴったりの南郷トマトをレポートします!

伺った当日の気温は30度。東京と変わらぬ猛暑でした。
高冷地での予想以上の暑さに参りながらも頑張ります!

実際に圃場も標高300〜700mまでと、その差400m。
この奥に見える山の向こうまでトマトが栽培されています。


-部会長-
現部会長の馬場孝法さん。
平成19年には福島県農業賞を受賞しているベテランです。

現在は6段目を収穫していますが、猛暑の影響で8〜9段目の花が飛んでしまっている樹が多いそうで、「これだと丁度10月頭頃に収穫する分にあたるから、そこで量が落ち込むな・・・」と。


-トマト圃場-
選果場の直ぐ前にある五十嵐さんのハウス。下に枯れた葉などは落ちていなく、とてもキレイで青々としたハウス

南郷では作付けの全面積を「桃太郎ギフト」という品種に統一し、栽培 しています。
「桃太郎ギフト」で一番気をつけているのは水分だそうで、水量の調節 で出来の良し悪しがはっきりとわかれてしまいます。
また、各ハウスの標高差が大きいため、そのハウスにあった水分調節が必須・・・とあって
部内では「難しい品種」との声もやっぱり有るそうです。
そのため、お盆前に部会121名が10〜20名にわかれ指導会を行い、出来上がりの品質差を狭めようとしています。


-機械選果場-
ハウスを見せてもらった後、平成16年3月完成の機械選果場を見学。
以前、茨城県でも機械選果場を見せてもらいましたが、こちらはもっと すごい。

コンテナに詰められた状態で、選果場へ持ち込まれ、ラインに載せられ ます。このコンテナにもバーコードが貼られ、誰が持ち込んだのかわかるようになっています。

人の手で一次選果。次々と流れるトマトをA〜Dの4等級へ格付けして いきます。
1個の選果は3秒以内。一瞬の判断で選別していきます。
「3秒で選果できないのなら、何分かかっても無理。一瞬の判断のセン スです。」と。
まつのでのピッキング作業にも当てはまるなぁ・・・と実感しました。

機械の手で二次選果。トマトの上部と側面を撮影し糖度や3L〜S、再度A〜Dの各等級へ分けられていき ます。
選果後、自動箱詰機へ。箱詰めされたものにはラベルが貼られます。等級の下の記号は選果の時間帯で変わっていき、その時間帯に3名が選果されていれば、その3名の名前がわかります。トレースの管理体制がしっかりしています。
ちなみに★は赤目という意味。初めて知りました。現在の着色基準は 10%。

選果が終わったトマトは、1日予冷をかけ出庫。
南郷の特色は雪室予冷。
重たい扉を開ければ、中には冬に貯めた雪だらけ。1年に1回、11月頃に 入替をします。
南郷は冬場は県内有数の豪雪地域。
冬の邪魔な雪をどうにか役に立てたいと逆転の発想から導入された雪室貯蔵。
電力いらずで、温暖化ガスの排出も無く、出てくるのは雪が溶けた水だけです!まさに省エネ、とってもエコです。


-病気-
見学後、色々と話を伺っていると、ここ最近(5年くらい)で増えている 「すじ腐れ(内部褐変)」の話へ。
内部褐変は高い夜温が3日以上続くとほぼ100%(統計的に)発生する病 気。
南郷では、夜温の上昇が見られた際には窒素を控えるなど対策をとり、
選果場内にも注意表を貼り出し気をつけるようしていました。
外見の特徴が花落ち部分の小さな筋やヘコミのために、選果のプロでも判別が難しいそうです。


-最後に-
営農部の方々(左から近藤さん、星さん、星さん)、今回初めて南郷に行き お会いしましたが、皆様とても気さくで真面目な方がたで
より良いトマトを作ろうと、南郷という産地、みなさん一丸となって取り組んでいるのがすごく伝わってきました。
私が伺った日もまつの商品部からトマトの追加要請が入った!との事 で・・・
これからもよろしくお願いいたします。


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