まつのベジタブルガーデン

熊本県熊本地震、一年経った今

まつのベジフルサポーターレポート

みなさまこんにちは。
熊本県まつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、佐藤真美です。

本日で1年経過しました。地震発生当時の様子と現在の様子をお届けいたします。

平成28年4月14日、午後9時26分熊本県を震源とする地震が発生しました。

あの日、今までの普通の暮らしが一瞬にして変わりました。体育館や車中泊での避難生活が始まり、おにぎりとパンだけの食生活、家に帰れば散乱した家具を片付け、身体も心もヘトヘトの毎日でした。何より一番不安だったのは、終わらない余震でした。毎日毎時間、ずっと揺れていました。揺れていないのに揺れているような感覚さえありました。

熊本県益城町、地震発生当時の様子

熊本県阿蘇市、阿蘇神社の倒壊

あれから一年が経ちました。ほとんどの方が普段の生活に戻られたのではないかと思われます。しかし地震の揺れが激しかった地域の住民は、家が全壊しているため、仮設住宅やみなし仮設などに移り、生活を送られています。「周りに誰も知り合いがおらず、孤独な生活を送っている」という方も。避難所生活の時は、みんなで声を掛け合い、お互いを励まし合っていました。多くのボランティアの方々も熊本に来て下さいました。本当に感謝致します。

避難生活が終わり、一人暮らしの生活が始まると、慣れない環境や今後の不安などで、なかなか外に出ることもできない方々も多くいらっしゃるとのこと。
「地元に戻りたい…」

現在の益城町の様子です。何軒も家が建っていたのですが、ほとんど更地になりました。

当時のままの状態で残されている家も。

こちらのアパートも民家も全壊となっており、誰も住んでいないのです。

安心して戻れる状態になるには、程遠いように感じられました。

続いて、JAましきの直売所へ行ってみました。

こちらでは、益城の野菜や果物を販売しています。

震災から1年経って、何か変わったことはありますか?と尋ねると、「いいタケノコが生えない」とのことでした。生えても、例年よりものすごく小さいものしか生えてこないそうです。確かに、いつもだと店頭に並んでいるタケノコですが、あまり見かけません。地震の地殻変動が原因ではないかと言われているそうです。また、野菜の生産量も減ったとのこと。益城町から他市町村や他県に移り住んでいる方が多く、生産者も減っているようです。

日々の生活に戻ったせいか、復興しているかのように思えます。しかしまだ、倒壊したままの建物が残っていたり、農産物が減っていたり、その場所に行ってみないとわからないことが多々ありました。そして何と言っても、人々の生活は完全には戻っておらず、今後どうなるかわからないといった将来の不安が大きく、本当の復興にはまだまだ遠いようでした。

益城町の神社の宮司さんが、「神社も倒壊し、当時は本当に大変でした。しかし、地域のみなさんが助けにきてくれたんです。だから、乗り越えることができました」とおっしゃっていました。

今後は、心のケアが復興への課題ではないかと思います。その為には、日々のコミュニケーションや食生活がとても大事になってきます。農家さんの思いを聞いて、それをみなさんに伝えること、また、イベントを開催し、食生活の大切さを伝えることなど、私にできることは多々あると思います。自分が出来る範囲で、復興への支援を今後も取り組んで行きたいと思います。

熊本県まつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、佐藤真美でした。

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