ベジフルサポータージャーナル

長野県高原で育つフレッシュ野菜を食卓へ~生産者の思いと共に~

まつのベジフルサポーターレポート

長野県まつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの戸谷澄子です。

避暑地として有名な信州・蓼科高原と八ヶ岳山麓。ここは全国でも有数の高原野菜の産地でもあります。この時期になると地元の直売所では、朝採れたばかりの新鮮で瑞々しい野菜たちがずらりと並び、連日多くの方が訪れます。

今回私が訪ねた生産者直売所「たてしな自由農園」は近隣の契約農家約300軒から毎日新鮮な野菜や農産加工品などが集まる地元でも人気の直売所です。

創業者であり社長の山本活夫さんは、かつて地方のデパートにある食品売り場のバイヤーに従事していましたが、その職を引退してから地元の生産者の方50人程に声をかけ2000年に直売所を始めました。

山本さんがバイヤーだった当時、経験したのはバブル経済まっただ中の価格競争。1円でも安く!の商戦で、結果、農作物の価格破壊を招き、そのシワ寄せは生産者に…。「もうあれだけはやりたくない!」という強い思いがあり「農業のため、生産者のため、地域のための直売所を創ろう」と、たてしな自由農園を開きました。

たてしな自由農園という名前の由来は、何をいつもってくるか?いくらで売るのか?すべては生産者の方が自由に決められるシステムからだそうです。最初は車が数台しか停められないほどの小さなお店だったそうです。

やがて山本さんの思いは地元の生産者さんの間で広がり、17年を経て、現在では契約農家300軒以上、県内でも売り場面積最大級を誇る直売所へと成長しました。店内には朝採れたばかりの新鮮な野菜がずらり。米や果物も豊富です。

9時の開店と同時に、お目当ての野菜を買い求める多くのお客さんでにぎわっていました。

全国生産量1位を誇る地元原村産のセロリや、全国でもトップクラスの生産量のレタスやブロッコリーなどの高原野菜も続々と店内に運び込まれ、絶えず新鮮な野菜が並びます。

山積みのレタスもトウモロコシも、並べる端からどんどんと売れていきました。

写真は常務の山本敦史さん。山本さんは野菜ソムリエでもあります。カメラを向けた丁度その時、お客さんが「ホクホクして美味しいカボチャはどれかしら?」と。「この方の作るカボチャはどれも美味しいけどね。でも、ここが茶色くコルク状になるまで少し置いた方がいいよ」と山本さん。「へぇ~そうなの?知らなかったわ」と、お客さんも関心しながら、野菜選びを楽しんでいました。

お客さんと店内で品出しをするスタッフさんは、気さくに楽しく会話しながらマーケットを楽しんでいる、そんなどこか昔懐かしい八百屋さんのようでした。

人気のトマトコーナー。

真っ赤な完熟トマトがいっぱい…。陳列された箱が飛ぶように売れていきます。

生産者の方とお客さんをつなぐ安心・安全な食。売り場のポップを見れば、生産者の思いもこだわりも知ることができます。中でも人気のトマトがこちら。

真っ赤でツヤツヤのトマトが一際目を引きます。品種はカンパリ。中玉のトマトで、甘いだけでない旨みの濃いトマトでした。かじった時にトマト特有の香りがして、どこか懐かしさを感じます。食べやすい大きさで使いやすいのも嬉しいですね。

地元、富士見町の特産でもあるルバーブ。

カリフラワーやロマネスコも、少量ながら多品種並びます。その品質と安さに驚きました。

店の外には、ユウガオ、ズッキーニ、スイカなどどれを取っても新鮮で艶やかで見れば端からカゴに入れたくなるほどです。

ほとんどのお客さんが、カゴいっぱいに野菜や果物を買い込んでいました。

観光客の方はみんなのお土産に、ペンションの方は買い出しに。地元の方は「野菜はここでしか買わんよ!」と。近くの別荘で休暇を過ごす方は「ここへ来たら、いつもここの野菜と焼きたてのパンだよ!」と。

たてしな自由農園のもう一つの魅力は、朝採りの高原野菜と焼きたてのパンを楽しめること!売り場に併設されて、ベーカリーとカフェがあるんです。厳選された小麦と、蓼科・八ヶ岳の素材を使って、毎朝職人さんがひとつひとつ丁寧にパンを焼き上げています。

バチバチと焼きたての音、そしていい香り…。店内や外のテラスでお食事もできるんです。

こちらも開店を待って、お客さんが流れ込みました。店内は広く明るく、大きな窓ガラスからは高原の緑がとても清々しく感じます。そんな景観と共に、新鮮でみずみずしい高原野菜をたっぷりとサラダで味わえます。

採れたての高原野菜に、お好みでドレッシングをチョイスし、更に信州サーモンやローストビーフなどもトッピングしていただきます。

サラダボウルの中にはビーンズ、茹でたブロッコリーやベビーコーンなど、その品数も豊富で食べ進めるのが楽しいサラダ!野菜でお腹いっぱいになるほどでした。

生産者が手塩にかけて育てた野菜たち。その食べ方や魅せ方によって、更に野菜の魅力を感じてもらいたい。本当の美味しさを知ってほしい。そんな願いで「808Kitchen&Table」があるそうです。

さて、店内には青果の他にも、地元で採れた野菜や果物を使ったジャムなどの加工品も豊富です。

信州の地酒やワイン

長野県産リンゴ100%のジュースも

長野県の珍味いなごの佃煮や蜂の子、諏訪湖名物わかさぎの唐揚げ、甘露煮なども並びます。

長野県の食材を使った商品の対面販売や試食販売もありました。写真は長野県の伝統野菜ボタンコショウの餃子、松本1本ねぎの餃子。あ~ぁ、いい香り。

大人からお子さんまで、信州の食材を楽しんでいました。

信州味噌のコーナーも。その場で味わってみて、自分のお好みを選べるのも嬉しいですね!

お客さんのために、ここ信州の美味しさ、魅力を伝える、そんなおもてなしがありました。そして、この地域のために・・・。

「観光客が訪れるこの地も、自然の景観あってのもの。景観を守るためにも農業を守らなくてはならない。生産者さんが楽しそうに出荷して、それが売れることを喜んで、また美味しい野菜を作る。生産者の思いが込められたその野菜を、お客さんに安心して満足して食べていただく。自分たちができることは、農業と生産者を一緒に守りながら、生活者の皆さんに美味しく、安心・安全の野菜を届けることだと思っています。」と、山本さんは話してくれました。そんな思いが、この直売所の至る所に溢れていました。

夏から秋にかけて、週末ともなると、1日に2500人~3000人が訪れるとのこと。秋には、八ヶ岳山麓で収穫した松茸やキノコ、実り豊かなフルーツたちを求めて、更に賑わうそうです。あ~、松茸もいいですね~。また来よう!

長野県まつのベジフルサポーター 野菜ソムリエプロの戸谷澄子でした。

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