まつのベジタブルガーデン

岩手県南部一郎 名前も形もユニークな日本かぼちゃ

まつのベジフルサポーターレポート

皆さまこんにちは。

岩手県のベジフルサポーター
野菜ソムリエ上級プロ、アンチエイジングプランナーの
千田広子です。
今回は山々の紅葉も見納めになる頃から出荷が始まる
【南部一郎】というユニークな名前のかぼちゃを ご紹介しますね。

こちらは日本カボチャであるのに糖度が マンゴー並み!

形が愛らしいだけでなく名前が【南部一郎】とユニーク。

南部は、岩手県が南部藩だったこと
一郎は、育種した元盛岡農業高校教諭小山田智彰氏が
在来の鶴首カボチャの種を譲り受けたという横田一郎さんに
ちなんでの命名だそうです。
先日、このカボチャを栽培している一関市厳美町本寺地区に
骨寺村荘園カボチャ研究会会長の佐藤弘征さんを訪ねて参りました。
本寺地区はその昔、骨寺村(ほねでらむ ら)と呼ばれた
奥州藤原氏中尊寺ゆかり の荘園で、
今も尚防風林など当時を彷彿させる農村風景が広がっています。
この田園が広がる農村景観を次世代に残すためには、
農業を継続していくこと が必須であり、そのため、
10年前から 生業としての南部一郎の特産化を 進めてきたそうです。

現在30代から80代まで、49名の会員が作付けしており、
28年の収穫は10トンを 超えたとのこと。
夏の様子がこちらです。
(画像提供 骨寺村荘園カボチャ研究会)
南部一郎は花が大きく、20センチ以上、葉も大きいものは
1メートルを超える ものもあるそう。
化成肥料や農薬は 使わずに育てられています。
(画像提供 骨寺村荘園カボチャ研究会)

佐藤会長のハウスには糖度を上げるため
キュアリング中の南部一郎が ずらりと並んでいました。 
10月に収穫された後に こうして追熟してから出荷されます。 
この地区は風光明媚な厳美渓よりさらに 西の標高の高い所に位置し、
冬場は雪に 覆われるるため、
その大きな寒暖差が 高い糖度を生み出します。

毎日ひっくり返して、ピカピカに磨き 上げるのも佐藤会長のお役目。                 

熟度の違いは色。黄色とオレンジの果肉の違いがよくわかりますね。
品種登録されているので、
苗には農林水産省のナンバリングが入ります。
ブランド品として認定されたものにゴールドのシールが貼られます。
糖度が15度を超えたものだけが出荷されることが
マンゴー同様と言われる所以。鮮やかなオレンジ色はβカロチン、
ワタやタネの部分は甘さが際立ちます。
ピーラーで皮が剥けるのも嬉しい。
皆さんが普通食べているホクホク粉質の 栗カボチャなど、
西洋カボチャとは別の味わいがあります。
カボチャの含め煮は、濃いめのお出汁を 効かせて砂糖は使わずに。
ねっとりと美味しい。
型抜きを使うと細工しやすく美しい
 
また、カボチャミルクセーキは簡単。
ペーストに牛乳と卵とはちみつを加えると、
忙しい朝などお子様におすすめの一品に。
やっぱり定番はこちら、ポタージュ。             
カボチャを使って岩手の蒸しパン、がんづきに。
カボチャ・オレと一緒に。
サイコロ状に切ったカボチャとベーコンの炒め物は
お酒のおつまみに。
シンプルでお手軽です。
甘酢漬けは、硬い柿のような食感です。
小麦粉にカボチャパウダーを練りこんだ「はっと」を
冷たい水餃子風に。
甘さ、緻密さ、滑らかさが特徴なのでポタージュや菓子類に
最適ですね。
様々なお料理に使える【南部一郎】は3月まで出荷されるそうです。
ペーストやパウダーは通年販売。
また、マドレーヌやシフォンケーキ、バウムクーヘンやコロッケ
などの加工品その他様々な関連商品も販売中。
12月現在、生のかぼちゃは岩手県内のスーパー及び道の駅厳美渓、
新鮮館おおまち などで取り扱っています。
【南部一郎】の背景にあるストーリー、いかがでしたか?
関東や関西にも出荷されておりますので見かけたら、
どうぞ手に取ってみて下さいね。 
*問い合わせ先
骨寺村荘園カボチャ研究会

TEL  090-7075-7060(会長佐藤弘征)

骨寺村荘園交流館 若神子亭
http://www.honedera.jp/wakamiko/index.html

 

以上、岩手県のベジフルサポーター
野菜ソムリエ上級プロ、アンチエイジングプランナー
千田広子のレポートでした。

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