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石川県生姜まつり『はじかみ大祭』

まつのベジフルサポーターレポート

皆さまこんにちは。
石川県のまつのベジフルサポーター野菜ソムリエプロの本田智世です。
日本で唯一、香辛料の神様をお祀りする延喜式内 波自加彌神社(はじかみじんじゃ)は調味・医薬・健康の食産神。金沢市花園八幡町にあり、毎年6月15日に1年の無病息災を祈る『はじかみ大祭』(生姜まつり)が営まれます。

波自加彌・薑(はじかみ)とは、歯で噛んで辛い物、生姜、わさび、山椒など香辛料全般を指すの古語で、古事記にもその名が登場します。


奈良時代、加賀の国が干ばつに見舞われた時、国造(くにのみやつこ)が雨乞いのため、波自加彌神社に籠り、身を清め断食して祈願すること三十七日目の満願日、霊水が湧き出て人々は救われました。人々は神に感謝し供え物をしようと思いましたが、長く続いた干ばつのため供えるものがなかなか見つからず、たまたま干天下(かんてんか)にも自生していた生姜を捧げ感謝の祭りを行いました。この日が6月15日であったため、毎年この日に「はじかみ大祭」が行われるようになりました。この日は「生姜の日」として日本記念日協会に登録されています。

その清水は砂金も生じたため「黄金清水の霊水」と呼ばれ、源平北国合戦のおり兵火のため社殿が消失した波自加彌神社の元社跡(もとやしろあと)金沢市四坊高坂町にあり、内灘町や日本海が一望できます。

近郊から霊水を汲みに来る方も多く、無色透明なこの霊水は1年たっても腐らないそうです。はじかみ大祭終了後、参拝者に振舞われる生姜湯はこの霊水を使用して作られています。
春は水芭蕉、今は蓮の花が美しく咲いていました。
大祭前に地元、花園小学校の4年生が総合の勉強の為お詣りに来ていました。
田近章嗣宮司のお話をメモを取りながら熱心に聴いています。
大祭協賛行事として石川県漬物商工業組合さん主催の「第7回漬物・生姜の奉納川柳」の表彰式があり、今年は全国より1,500句以上の応募があったそうです。

はじかみ大祭には全国より寄せられた奉納の品々が神前に飾りつけられます。


境内は多くの参詣者で埋め尽くされました。
田近章嗣宮司が祝詞を奏上、参拝者が玉串をささげ、直会(なおらい)の偽で神職一同が生姜湯を服し、一斉に土器(かわらけ)を地面に叩きつけて割ることをもって終了した祭典後、参拝された方々の健康を願い神前で宮司が謹製し清められた生姜湯が振舞われます。

金時生姜と高知の大生姜を共にすりおろしブレンドし黄金清水の霊水で作られた生姜湯はぴりっと爽やかでまろやかな味でした。

調理研究 越路会さんによる「しょうが寿司」や

ご飯処 かどやさんによる、すりおろした生姜の揚げ玉を載せた「冷製はじかみうどん」が奉納され参拝者の方々に振舞われました。

日本各地には、さまざまな神様を祭った神社がありますね。いろんな事を知ると野菜・果物がますます好きになります。こんな素敵な伝統行事のある金沢・石川県にぜひお越しください。

石川県のまつのベジフルサポーター 野菜ソムリエプロの本田智世でした。

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