まつのベジタブルガーデン

福井県春はそこまで!甘酒で冬の疲れをリフレッシュ

伝統野菜・食文化

みなさま、こんにちは。福井県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、だしソムリエ協会認定講師の水嶋昭代です。

卒業、進学、就職準備と慌ただしい時期、季節の変わり目ということで、体調を崩されていませんか?

今回は、そんな時期にこそ飲んでいただきたい、日本人が昔から親しんできた「甘酒」をご紹介します。甘酒には、二種類あることをご存知でしょうか?「酒粕の甘酒」「米麹の甘酒」、この二つにはこんな違いがあります。

酒粕の甘酒・酒粕+砂糖+水から作る
・アルコール分がある
・不溶性食物繊維が豊富
・悪玉コレステロールを下げる

【米麹の甘酒】・米麹++水から作る(米麹と水だけでも作れる)
・アルコール分がない
・ぶどう糖、オリゴ糖が豊富で疲労回復、整腸効果が期待できる

どちらの甘酒も「飲む点滴」と呼ばれるくらい栄養価が高く、ビタミンB群、ぶどう糖、オリゴ糖や食物繊維などが豊富。日常的に飲むことで、疲労回復、免疫力アップ、整腸効果などが期待できます。

それから、どちらの甘酒にも使われる米麹は、蒸した米に「もやし」と呼ばれる麹菌を付け、発酵させたもの。他にも豆や麦を使った麹もあります。米麹につかう麹菌「二ホンコウジカビ」は、ユーロチウム科コウジカビ属、学名はアスペルギルス・オリゼーと言います。日本の「国菌」と呼ばれ、でんぷんやたんぱく質の分解に優れています。

二ホンコウジカビは、ほぼ日本でしか使われておらず、酒、味噌、醤油、みりん、酢など日本人の生活に欠かすことができない多くの発酵食品が作られています。

今回は、アルコール分がなく、子供や妊娠中の方でも安心して飲める米麹を使った甘酒の作り方、活用法をご紹介します。

【炊飯器を使った米麹の甘酒の作り方】

【材料】米3合 水400CC 米麹500g

ご飯を普通の水加減で炊飯モードで炊く。米はうるち米でももち米でもよいが、もち米の方がより甘味のある甘酒になる。炊きあがったご飯に分量の水を入れて混ぜる。

60度前後まで温度を下げる。ほぐした米麹を入れて混ぜる。保温モードで8~10時間おく。
☆ふたをすると温度が上がりすぎるため、ふたは開けたまま。60度前後で保温、70度以上になると菌の活動が止まるので、温度が上がりすぎないようにする。固く絞ったふきんをかけ、時々かき混ぜる。米の粒が気になるようなら、ミキサーでなめらかにする。

【保存方法】
冷蔵庫、または冷凍庫で保存。冷蔵庫に入れておいてもゆっくりと発酵は進みます。美味しい状態で発酵を止めたいときは、一度加熱します。生きた麹菌はなくなりますが、栄養成分は、あまり損なわれません。

甘酒はそのまま飲んでもよいですが、豆乳や果物などと合わせてみるとぐっと飲みやすくなります。いちご、バナナ、キウイなどとミキサーにかけてみてください。豆乳と生姜を入れて温めたものを飲むと、豆乳のイソフラボンは女性ホルモンを整え、生姜のショウガオールが身体の中から温めてくれます。ぜひ女性に飲んで頂きたい組み合わせです。

そのほか、麦茶、牛乳、トマトジュース、炭酸水など組み合わせ方はさまざま。また、砂糖を入れていなくても甘い豆乳は、ぜひ料理にも活用して頂きたいです。

【甘酒野菜たっぷりスープカレー】お肉を甘酒に漬けておくと、肉質をやわらかく、ジューシーにしてくれます。手羽元を塩コショウしてから、甘酒に漬け、小麦粉をまぶして焼いたものをカレースープに。スープにも甘酒と味噌とカレー粉を使うことで、うまみとコクが出ます。

【甘酒和風ハンバーグ】
また、ハンバーグやつくねに混ぜても自然な甘味がつき、ふっくらとして美味しいです。今回は、つなぎに卵やパン粉を使わず、ひき肉、たまねぎ、甘酒、おから、味噌でこねました。和風な風味のハンバーグには、大根おろしを添えて。

【甘酒にんじんドレッシング】にんじんと玉ねぎのすりおろしに、甘酒、オリーブオイル、酢、塩コショウを混ぜます。甘酒によって、まろやかな甘味とコクが出て、サラダを美味しく食べられます。

【菜の花の白和え】白和えの和え衣に甘酒を。すりごま、味噌、甘酒をすり鉢でよく混ぜ、水切りした木綿豆腐を入れて、さらによく摺り混ぜます。茹でた菜の花をよく絞って和えます。

身体を冷やしやすいと言われる白砂糖を控え、代わりに甘酒を煮物などに使ってみてください。

【甘酒フルーツシャーベット】夏場のスイーツに、イチゴや柑橘類などフルーツとミキサーにかけて凍らせます。自然な甘味のシャーベットに。

この他にも、パンケーキやマフィンなどの甘みとして使うと、砂糖を減らせて、お子さんにも喜んで食べてもらえるお菓子が作れます。

身体にもよくて、料理やお菓子作りにも役立つ甘酒、できれば毎日飲み続けてみてくださいね。
福井県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、だしソムリエ協会認定講師の水嶋昭代でした。

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