ベジフルサポータージャーナル

埼玉県一生かけて作るのはわずかティースプーン1杯!しあわせ運ぶはちみつ

まつのベジフルサポーターレポート

埼玉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの藤田光樹です。
はちみつ
ミツバチ1匹が一生をかけて作るはちみつは、わずかティースプーン1杯。ミツバチ家族の生命をつなぐために、日々、蜜を集めて作る保存食です。
はちみつ
蜜を求め、花々を飛び回っているミツバチの姿を見かけると、そのはちみつをおすそ分けいただいていることに、思わず感謝の気持ちをいだきます。
はちみつ
はちみつは年中出回っていますが、採取時期は5月頃~秋まで。今回は、採取が始まった久喜市鷲宮の鷲宮養蜂園へお伺いしました。こちらのはちみつは、埼玉県産農産物サポート店にもなっています。
はちみつ
女王蜂は、巣箱に1匹のみ。働き蜂より大きく、一日1000個以上卵を産み、寿命は3~4年。一方、働き蜂の寿命は、40~50日です。ちなみに、せっせと蜜を集める働き蜂はすべてメス。オスは、蜜は集めず、交尾のみが主な役割です。そのため、秋になり越冬の時期になると、働き蜂のメスから追い出されてしまうのだとか。

こちらの巣箱は上下に分かれているタイプ。上下の段、どちらにも、中には8~10枚の巣板が入っていて、ここでミツバチは生活しています(巣板とは角材でつくられた木製の枠に、あらかじめ「巣礎」という蜂の巣の形を貼り付けておいたもので、これにより規則的に巣穴を作らせることができます)。
はちみつ
下の箱に女王蜂がいて、たまごを産んでいます。女王蜂が上の箱には行けないよう、間には「女王蜂は通れないけど働き蜂は通れる」くらいの幅の網が設置されています。このため、上の箱に女王蜂は行けず、たまごを産みつけることもないので、上の箱からはちみつを採っています。
はちみつ
箱の下にあるすきまが、ミツバチたちの出入り口。最初、この出入口へ燻煙器で、煙を吹きかけて、ミツバチをおとなしくさせてから、巣箱のふたを開けていきます。
はちみつ
「ごめんよ、ごめんよ~」と言いながら、優しくミツバチを扱う小川さん。ひとつひとつの作業に、ミツバチへの愛情が感じられます。

このひとつひとつの穴に、蜜が貯められ、羽ばたきを利用して、蜜の水分を蒸発させます。
はちみつ

水分が飛んだら、ミツバチは「ミツロウ」で蓋(蜜蓋)をします(写真の白い部分)。
はちみつ
この蜜蓋がされたはちみつは、地球上で唯一腐敗しない食品とのこと。ミツバチのちからに驚きます。

巣箱から出した巣板からはちみつを絞っていきます。
はちみつ
はちみつがたくさん貯まった巣板を取出し、まず最初に蓋の「みつろう」を削ったら
はちみつ
巣板を遠心分離機にかけ、ぐるぐる回して、はちみつを絞ります。
はちみつ

はちみつ
この時、糖度を計ってみたら、82.3度!きちんと蜜蓋がされているはちみつを絞った証拠です。

市販のはちみつのラベルを見ると、「純粋はちみつ」「精製はちみつ」「加糖はちみつ」など、さまざまな表記があります。「精製」や「加糖」は、はちみつ加工品。はちみつ本来の甘み、香り、色、栄養は失われています。

「純粋はちみつ」は、完熟のものは、ミツバチの巣の中で熟成・濃縮したはちみつ。そうでないものは大量生産のため、早々に採蜜し、人工的に加熱処理したものです。はちみつは加熱すると栄養分などが壊され、はちみつ本来のパワーは失なわれます。
(参考・農林水産省 食材まるかじり「愛しのハニー」)

完熟かそうでないかは表示されていませんので、こちらの養蜂園のように、確認できると嬉しいですね。ミツバチが一生に作るはちみつは、わずかティースプーン1杯。はちみつは、貴重で高価な食品だということが分かります。
はちみつ
今回特別に、搾りたてのはちみつをバケットにたっぷりかけていただきました!
はちみつ

はちみつ
絞り終わったら、濾し器にかけ、瓶詰めしたら完成です。
はちみつ
おすすめの食べ方は、「そのまま」がいちばん、とのこと。はちみつはビタミン類、カルシウムなどのミネラル、アミノ酸、クエン酸、ポリフェノールなど、150種類以上の成分が含まれています。毎日の栄養補給として、ティースプーン1杯いただくのもいいですね。
はちみつ
この日いただいたハチミツドリンクも、ほんのりとした甘みとさわやかな酸味があり、暑い日の飲み物にピッタリ。作り方を伺ったら、「ハチミツをお湯で溶いて、レモン汁を加えたら、氷を入れるだけよ」とのこと。お手軽ですのでおススメです。
はちみつ
私はナッツ類をハチミツで漬けた「ナッツのはちみつ漬け」をよく作ります。ナッツ類をビンに入れ、はちみつを浸るほど加えたら、1週間ほどなじませたら、できあがり。そのままはもちろん、クラッカーにクリームチーズと合わせてトッピングすると、立派なおつまみになりますよ。
はちみつ
また、我が家では秋になるとタイムを漬けます。タイムの「チモール」と成分には、殺菌作用が期待でき、カゼ予防に効果的。はちみつをお湯で割ったり、紅茶に加えたりしていただいています。

今回訪れた鷲宮養蜂園・園主の小川一之さんは、定年退職後、趣味で養蜂を始められました。たった1つの巣箱から始まった養蜂も、今では43箱もあるそう。
はちみつ
当初、採れたはちみつは、お友だちなどに配っていましたが、純粋な国産はちみつの美味しさを多くの方に味わってほしい、という想いからはちみつ屋を始められました。愛情をもってミツバチと接し、丁寧に集められたはちみつは、「一度食べたら、ほかは食べられない」と多くの方に人気で、お店に並ぶとすぐに売り切れになるほど。

昨年とあるテレビ番組で紹介されてから、さらに人気に拍車がかかりました。「いろんな方が買いにきてくれることが、とっても嬉しいですね」と、にこやかにおっしゃる小川さん。
はちみつ
また、小川さんのはちみつを絞ったあとにできる「みつろう」は、地元の企業・えすびぃコミュニティデザイン研究所『ルリアン・ド・エスビィ』で製作・販売されているギフト雑貨「みつろうバーム」の材料に使われています。こちらの商品は、社会貢献活動【HAPPY FOR TWO PROJECT~ギフトでつながるもうひとつのしあわせ】として、売り上げの一部を障害のある方々の自立のための教育活動などに役立てられています。

ひとつの巣箱から始まった小川さんの養蜂は、こうして幸せのすてきな輪がどんどん広がっています。みつばちや養蜂家の方のことを想い、これからもはちみつを大切にいただきたいと思います。

埼玉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロの藤田光樹でした。

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