ベジフルサポータージャーナル

千葉県なめらかな舌触り!10年かけて誕生した里芋「ちば丸」

畑の社会見学

千葉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、アンチエイジングフードマイスターの栗原美由紀です。

千葉県には「ちば丸」というオリジナル品種の里芋があります。10年の歳月をかけて育成され、2007年に品種登録された自信作。名前の由来も気になりますね。今回はそんな「ちば丸」の魅力をご紹介します。
さといもちば丸
成田市で「ちば丸」を生産しているちば丸部会の部会長・伊東利一さんの畑を訪ねました。
ちば丸伊東さん
まさにこれから収穫のピークを迎えようとしている時期だったので、収穫間近のちば丸が一面に広がっていました。

ちば丸とは土垂系の中晩生品種。伊東さんの畑ではさつまいもとの輪作体系で栽培しています。さつまいもの収穫が終わった11月下旬から12月にちば丸の収穫をすることで、畑のローテーションもうまくいくそうです。この地域ではさつまいも、里芋、にんじんを栽培している農家が多いようです。

ちば丸の産地は主に印旛郡、香取、山武地域などの北総地域。水はけがよく、いも類の栽培に適した土壌です。JAかとりでは23名(2017年11月現在)がちば丸の生産に取り組んでいます。
ちば丸
ちば丸が誕生した背景には、里芋消費量の減少、価格の低迷、輸入品の増加がありました。こうした状況に対処するために、安全で質の良い千葉県独自のオリジナル品種のさといもを開発することが望まれ、育成が始まったのです。生産者が育てやすく、美味しく、調理や加工に適したものが求められました。香取地域での試験栽培を経て、3年後の品種登録に至っています。 ちば丸
栽培のポイントは、孫芋を大きく生育させるために、窒素肥料を控えめにするということ。窒素が多すぎると地上部の生育が旺盛となり、親芋だけが大きくなってしまうからです。また、芽なし病を防ぐためにカルシウムは欠かせません。夏から秋にかけては土壌が乾燥しないようにしっかり潅水することで、孫芋を大きく生育させます。

伊東さんは「品質の良いちば丸を育てるためには、しっかりした種を選び、適切な施肥管理、夏から秋にかけては適切な潅水を行うことが重要」と語ります。病気に若干弱いというデリケートな一面もあり、専門的な技術力が必要ですが、品質の良いちば丸を安定して出荷するためにも、生産者一丸となってちば丸を盛り立てていってほしいです。

ちば丸とはどんな里芋なのか。特徴は3つあります。
さといもちば丸
掘り起こしたちば丸の全貌をご覧ください。まず1つ目の特徴が、孫芋の形状がまるく大きく、形が揃っていること。土垂系品種なのに、土垂と比較してもその大きさ、形状の違いがよく分かります。こちらがちば丸。
さといもちば丸
こちらは土垂。
さといも土垂
丸い形状だと調理の際に皮をむきやすく、無駄な部分が少なくなります。また、形が揃っていると等級の選別もしやすいですね。「ちば丸」の名称に納得です。

2つ目の特徴は、肉質がきめ細かく、クリーミーで柔らかいけれど煮崩れしにくいこと。皮ごと加熱してスプーンですくって食べてみました。
さといもちば丸
ねっとりとしていて、まるでデザートのようなきめ細かでクリーミーな食感。煮崩れしにくいので、煮込み料理はもちろん炒め物などにも活用できて、お料理のレパートリーが広がります。和食、洋食、中華と様々な料理に活躍しそうです。

3つ目の特徴は、里芋特有のぬめりが少ないこと。調理や加工の際に滑りにくく、皮がとてもむきやすいので扱いが楽です。皮ごと加熱してみると、するりと気持ちよく皮がむけます。

伊東さんとJAかとり園芸課の大嶋秀一さんにおすすめの食べ方を尋ねたら、二人とも口をそろえて「蒸したり焼いたりして火を通したら、そのまま食べるのが一番!」と。それだけ美味しさに自信があるということですね。
ちば丸

さて、ちば丸のぬめりの少ないきめ細かな食感をいかした料理をご紹介しましょう。
ちば丸のゴロゴロアンチョビサラダ
さといもちば丸サラダ
電子レンジで皮ごとちば丸を加熱したら、皮をむき、フォークで粗目につぶします。刻んだアンチョビとガーリック、マヨネーズ、つぶしたちば丸を和えるだけ。ぬめりが少ないので、ねっとりしすぎず、ごろごろのちば丸が食べごたえあります。

ねっとりしているのにホクホクした食感は、じゃがいもに近い部分がありそうです。そこで…
ちば丸のガレット。
さといもちば丸ガレット
皮をむいて千切りにしたちば丸に粉チーズをふり、混ぜたらバターをしいたフライパンで焼きます。両面こんがり焼けたらできあがり。パリパリの食感がじゃがいもとはまた違っていて美味しくいただけます。

「今後、ちば丸の生産者がもっと増えて、市場に安定して出荷できるよう、頑張って作り続けたい」と伊東さんは話していました。もし店頭でちば丸を見かけたら、ぜひ一度味わってみてください。里芋のイメージが覆されるかもしれませんよ。
ちば丸
千葉県のまつのベジフルサポーター、野菜ソムリエプロ、アンチエイジングフードマイスターの栗原美由紀でした。
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