まつのベジタブルガーデン

沖縄県南国の香りあふれる濃密な味わい!沖縄県産マンゴー【前編】

まつのベジフルサポーターレポート

みなさまこんにちは。沖縄県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロの齋藤珠美です。

夏の陽射しをたっぷり受けて育った沖縄県産マンゴーがいよいよ最盛期を迎えました。トロピカルな香りあふれる今年のマンゴーは、気象条件にも恵まれ台風被害もなく順調に生育。大玉で糖度も15度以上と高く味もしっかりした出来。開花時期の3月上旬に気温が上がらず開花が遅れたため、例年よりも出荷のピークが2週間ほど遅くなりましたが、過去最高の2055トンの生産量になると見込まれています。
沖縄県産マンゴー
今回、沖縄県の南部、南風原町でマンゴー栽培に取り組む赤嶺澄子さんのハウスを訪問しました。一人で切り盛りしている澄子さんは、農業歴50年の大ベテラン。78歳ながらも毎日元気に農作業に励んでいます。その姿を見ながら育った息子さんたちは、週末ともなればごく自然に手伝ってくれるそう。生産者赤嶺さん
手作業で行われる袋掛け作業もひとつひとつ丁寧に。作業のしやすい高さに育てられたマンゴーの木は、ひとつの木で約100個もの実をつけます。
マンゴー
白い袋に覆われたマンゴーは、沖縄の強い紫外線から日焼けを防ぐのとともに、果実の肌を綺麗に仕上げ、完熟を迎えた実が地面へ落下するのを防ぐ役割もあります。
マンゴー袋掛け
7月下旬いよいよマンゴーの収穫です!収穫直前のマンゴーを袋から外して見せていただきました。「あと2日位したら木から離れるからそれまで待つのよ、紅いからといって取ったらだめよ」と澄子さん。袋の中からでも成熟度の見分けがつくそうです。マンゴーの表皮を覆う白い粉はブルームという天然物質、水分の調整や病気から実を守る自己防衛機能のようなもの。収穫の直前・直後は特に多く、熟す過程で徐々に消え、皮にツヤがでてきたら、さぁ食べ頃です!
マンゴー収穫②
樹上で鮮やかに熟した完熟マンゴーは、アップルマンゴーと呼ばれるアーウィン種。果実は大きい物で500グラム以上にもなります。一日のうちでも比較的涼しい午前中と夕方に農作業をする澄子さん、3年前にご主人を亡くし一時は農作業も控えめになったといいますが…それではお父さんは喜ばない!息子さんたちの励ましもあり、今では子育てのように毎日マンゴーと対話しながら、愛情を注いで育てています。
マンゴー収穫
さて、こちらは沖縄県内のファーマーズマーケットです。たくさんのマンゴーで売場も賑わい、上質のマンゴーを求める買い物客であふれています。パック詰めは少し小ぶりの大きさで家庭用としてお手頃価格。
マンゴー売場
贈答用の化粧箱入りも山積み、贈り物として買い求める方々も多く見られます。
マンゴー売場②
最盛期を迎えるこの時期、生産者の栽培技術や品質向上を目指し、沖縄県果樹フェスティバル主催の「マンゴーコンテスト」が毎年開催されます。県産マンゴーの消費拡大を広くPRしようと今年で10回目を迎えるこのコンテスト、糖度・ツヤ・色合い・形(大きさ・玉揃い)・箱詰めの良否など、専門家、流通関係者らプロの目から厳選に審査されます。今年は県内農家のマンゴー51点が出品がされました。
マンゴーコンテスト
7月31日には上位入賞した農家5人が育てたマンゴーが競りにかけられ、最優秀賞を受賞したマンゴーは同市場で過去最高となる1ケース(2キロ)3万円の値がつけられました。最盛期に入った7月後半から市場に出回るマンゴーは15トン台が続き、出荷のピークを迎えています。
セリ
このコンテストを通じて、生産者同士のモチベーションが向上し、高品質のマンゴーの出荷につながります。澄子さんのマンゴーも、昨年の第9回マンゴーコンテストで優秀賞・沖縄県農林水産部長賞を受賞。高い評価を得ており、今年もまろやかな香りと濃密な味わいに仕上がっています。次回は澄子さんのマンゴーを使ったデザートをご紹介しますね。
沖縄県のまつのベジフルサポーター・野菜ソムリエプロの齋藤珠美でした。

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