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【野菜動向 2018年4月下旬】

初夏を思わせる陽気が続いていますが、今月は最高気温25℃を超える夏日がすでに6日。月間平均気温は本日現在で16.4℃で、これは観測史上1位を記録した2004年4月に並ぶタイ記録です。

冬作から春作、産地の西→東の切り替わりの端境期に加え、気温上昇の影響で前進傾向が見られる品目も出てまいりました。2018年4月下旬時点での産地状況をお伝え致します。

【季節アイテム】

そら豆
そら豆
鹿児島産がピークを少し過ぎ、徐々に入荷量が減少しています。関東近県ものも少しずつ始まっているものの、本格的に増えてくるのは5月に入ってから。そのため全体的に品薄傾向となり価格も上昇しています。この後は関東近県、東北地方と出荷が続き、例年通り6月中旬頃までの入荷となる見込みです。

たけのこ
たけのこ
関東産地が終盤を迎え、最後の石川県産が始まってまいります。ここになると引き合いも高くなり、価格上昇が見込まれます。今期は前進傾向が強く、終了も例年より10日ほど早まる見込み。5月の連休明けには順次終了を迎えてきそうです。

葉生姜
冬期の冷え込みの影響から平年より生育遅れが見られるものの、数量は増加傾向にあります。5月連休前後に出荷のピークを迎える見込みです。平年と比べてやや細めでM・Sの発生比率が高めに推移する見込みです。

【葉茎菜類】

レタス類
関東産、西南暖地産地、ともに春作は順調です。気温の上昇と適度な降雨により玉伸びよく大玉傾向となっています。今後の天候に大きな崩れがなければ、出荷量は平年並みとなる見込みです。

白菜
主力の茨城県産春作は遅れていましたが、このところの天候良く回復しています。玉伸び順調で4玉中心の大玉傾向となる見込み。作付け増の影響もあり、前年よりも出荷量が多くなっています。

カリフラワー
熊本県、徳島県等の西側の産地が終盤を迎えたため、一時期数量の減少・価格の高騰がありましたが、茨城県や千葉県産等の関東圏の出荷が始まり、現状では価格も落ち着き始めています。

しかし急な温度差や天候によって被害を受けやすい野菜のため、正品の減少・価格高騰の可能性が多く、今後の天候によっては商材の出回りが不安定となる懸念があります。

赤キャベツ
国産品は冬作から春作への端境期となり、出回りが平常時の2~3割以下しかない状態となっています。

春作は今週中には始まる見込み、一時的に出荷量は回復しますが前倒しの収穫も考えられるため、連休後に品薄になる可能性があります。

冬季の天候不順により、次産地の群馬県等は少なからず影響をうけており、出初めの目途がまだ立てられていない状況です。それを受け、価格は高騰気味となっています。

アスパラガス
メキシコ産が終盤を迎え、日本向けの出荷量が大幅に減少しています。国産は関東近県、九州産地、生育自体はおおむね順調ですが、九州産が端境期に入ったため、出回りが少なく価格も上昇しています。

関東産地は多少前進傾向が見られますが2L・L中心での入荷、こちらは5月中旬頃に端境期を迎える見込みです。

【根菜類】

大根
関東産地、気温の上昇と適度な降雨で肥大化が進み生育は順調です。前年よりも出荷数増量が見込まれています。

人参
天候不順で出遅れていましたが、その後の生育が順調のため、平年並みの出荷量に落ち着いています。今後は西物産地がメインの出荷となり、関東近在の新物は6月頃に出始める見込みです。

れんこん
茨城は今期作の植え付け作業で忙しく、ひね物の収穫が追いつかず市場への入荷がやや減少しています。しかし需要がそれほど多くないため、品不足というほどの状況ではありません。

入荷減少はゴールデンウイーク明け頃には落ち着く見込み。茨城の新物は7月頃から始まる予定です。

【果菜類】

なす
冬季の低温、干ばつの影響から生育が大きく遅れていましたが、気温上昇に伴い平年並みに回復してきています。花付き・着果状況も問題なく今後の天候に大きな崩れがなければ、4月下旬から5月に向けて増量してゆく見込みです。

【果物】

りんご
5月10日頃を目処に、サンふじ→有袋ふじに切り替えになります。切り替えの時期は例年価格が上がるのですが、有袋ふじは昨年秋の収穫量が少なかった影響もあり、今年は例年よりもやや上がる見込みです。

食味は、有袋ふじはサンふじよりも硬度があり、パリッとした歯触りが特徴。酸味も多少強くなり、初夏にぴったりの爽やかな味わいです。

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