産地情報

青森県あおもりトマト部会東つがる支部

所在地
青森県東津軽郡蓬田村
取引品目
トマト(夏秋)なす 、ミニトマト(赤・黄・オレンジ他)

「美味しいトマト」「環境にやさしい農業」を目指して

トマト栽培は歴史が古く、水田転作が本格化した昭和48年の水稲育苗ハウスの再利用から始まりました。品種選びの基準の第一は「美味しさ」。味は良いが栽培が比較的難しいといわれる「桃太郎」を産地全体で統一して導入し、食味を追及しています。

また、食べて安心なトマトづくり、環境にやさしい農業を目指し、メンバー全員が土づくり、減農薬、減化学肥料に取り組む「エコファーマー」を取得。土壌診断を毎年実施して畑の土の状態を確認するなど、環境に悪影響を与えない栽培に力を入れています。

さらに営農指導担当者が自ら試験ハウスで1200本ものトマト、ミニトマトを栽培し、生育時に発生する様々な問題や障害を早期発見。事前に対策が打てることも、当産地が安定的に高品質を提供できる秘けつとなっています。

  • 試験ハウスでは新品種の栽培も行われます

  • トマトブランド「よもぎた四姉妹」の末っ子「baby baby(ベビー・ベビー)」

  • 試験ハウスの隣には地域の米ぬかを使った堆肥場があります

  • まつの担当者と一緒に他のまつの契約産地を視察。品質向上につなげるため、さまざまな栽培施設・技術を学び、研究を重ねています。

  • 「産直フェスタ」は顧客とまつのと産地との思いの共有の場。顧客の声を直にお聞きし、品質と栽培に生かしています。

  • トマト栽培を通じた 地域の幼稚園での食育活動

産地の特徴

夏に「やませ」が吹く冷涼な地

当産地が位置するのは、津軽湾に面する青森県蓬田村。「やませ」と呼ばれる冷たい偏東風の影響で、夏でも冷涼な気候と、夜間はぐっと気温が下がる昼夜の寒暖差を利用して美味しいトマト栽培を行っています。

一方で「やませ」による悪天、気温の低下が長く続くと冷害の原因になり、この東北の地で過去に何度も凶作を引き起こしてきました。そうした恐ろしい面もある気候風土を何とか優位に生かそうと活路を見出したのが、夏場のトマト栽培なのです。

蓬田駅にはトマトのマスコットキャラクター「ヨモットくん」の姿があり 地域全体がトマトに親しんでいます。

まつのとの取り組み

まつの向けの出荷には特別基準を設け、食べ頃のトマトを供給

蓬田村のトマトは、当初は量販店向けの出荷が中心だったため、棚持ちをよくするためにトマトの収穫基準は青めの設定。トマトが色づかないうちに収穫する「青もぎ」が一般的でした。

しかし、まつののお客様が求めるのは納品された当日にすぐ使うことができる「食べ頃のトマト」。商品部の担当者が何度も産地を訪れ、お客様のニーズを伝えて議論を重ねた結果、まつの向けに色回りの選果基準が設けられることになり、真っ赤なトマトをお届けできるようになりました。

試験栽培中の新たな品種も、まつの社内で試食を行い意見をフィードバック。毎年最盛期には、まつのお客様の店舗スタッフの方々が自らトマトを収穫してメニューを使用する「産直野菜フェスタ」を開催し、店舗の皆様に楽しみにして頂けるイベントに育ちつつあります。また、まつのが提携する他のトマト産地との交流も深め、品質、技術の向上に取り組んでいます。

通常の選果基準よりも赤い食べ頃をまつの向けに選果

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